2007年7月
EURO LIVE SELECTION
毎週水曜~日曜22:00~24:00
ノリントン、ハイティンク、ラトル!ベルリン・フィルを3夜連続で聴く贅沢!!
アルゲリッチ&フレイレ、ノリントンの「復活」、サヴァールの「オルフェオ」も登場、
週に5日はヨーロッパ通い!!




6月27日(水)/シュヴェツィンゲン音楽祭2006(8)クリストフ・プレガルディエン&A.シュタイアー
6月28日(木)/ベルリン・フィル定期演奏会(1)ロジャー・ノリントンの「ロ短調ミサ」
6月29日(金)/ベルリン・フィル定期演奏会(2)ベルナルト・ハイティンクのブラ2
6月30日(土)/ベルリン・フィル定期演奏会(3)サイモン・ラトルのハイドン
7月 1日(日)/ワレリー・ゲルギエフ指揮のプロコフィエフ「ロメオとジュリエット」
7月 4日(水)/マルタ・アルゲリッチ&ネルソン・フレイレ・ピアノ・デュオ
7月 5日(木)/ロジャー・ノリントン指揮シュトゥットガルト放送響の「復活」
7月 6日(金)/ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン指揮オスロ・フィル
7月 7日(土)/レイフ・セーゲルスタム指揮スロヴァキア放送響
7月 8日(日)/サカリ・オラモ指揮フィンランド放送響
7月11日(水)/ルイジアナ現代美術館ライヴ(1)エベーヌ弦楽四重奏団
7月12日(木)/ルイジアナ現代美術館ライヴ(2)カリクシュタイン、ラレード&ロビンソン
7月13日(金)/ルイジアナ現代美術館ライヴ(3)エリック・ル・サージュのシューマン①
7月14日(土)/ルイジアナ現代美術館ライヴ(4)エリック・ル・サージュのシューマン②
7月15日(日)/ジョルディ・サヴァールの「オルフェオ」/初演400年記念(24:10まで延長)
7月18日(水)/パーヴォ・ヤルヴィ(1)エストニア国立響「火の鳥」
7月19日(木)/パーヴォ・ヤルヴィ(2)フランス国立放送フィル「英雄の生涯」
7月20日(金)/パーヴォ・ヤルヴィ(3)フランクフルト放送響「英雄の生涯」
7月21日(土)/パーヴォ・ヤルヴィ(4)フランクフルト放送響「クレルヴォ交響曲」
7月22日(日)/パーヴォ・ヤルヴィ(5)フランクフルト放送響「皇帝」「レニングラード」
7月25日(水)/内田光子&ハーゲン弦楽四重奏団(21:55スタート)
7月26日(木)/プラハの秋2006:トーマス・ダウスゴー指揮デンマーク国立響(1)
7月27日(金)/プラハの秋2006:トーマス・ダウスゴー指揮デンマーク国立響(2)
7月28日(土)&29日(日)/シャルパンティエ/歌劇「ルイーズ」~バスティーユ・オペラ(前)(後)
● 5月の終りからお届けして参りましたシュヴェツィンゲン音楽祭2006は、お楽しみいただけたでしょうか? 27日(水)はその最終回、ドイツのリリック・テノール、クリストフ・プレガルディエンのリサイタルです。シュタイアーのフォルテピアノ伴奏でシューマンというところが味噌。続いて、3夜連続でベルリン・フィルの定期演奏会の模様を。ノリントン(28日)、ハイティンク(29日)、ラトル(30日)と、異なる世代のトップ・コンダクターが登場します。バッハからヒンデミットまで、軽重とりまぜた演目で、ラトルの日は、ハイドン「協奏交響曲」での当楽団のソリストたちによる名技もあります。7月1日(日)は、モスクワへ飛んで、ゲルギエフ指揮マリインスキー劇場管による近代ものを。いま最も脂の乗ったピアニスト、ブロンフマンのソロでバルトークの第2協奏曲が聴けるのも楽しみです。
● 第2週の始め、4日(水)は、気心の知れたアルゲリッチとフレイレによるピアノ・デュオをどうぞ。ブラームスからルトスワフスキまでと、演目も多彩です。週の残りは、特集、欧州各地のオーケストラめぐり。5日(木)のノリントン&シュトゥットガルト放送響のマーラー「復活」はCDも出るようですが、無修正ライヴの臨場感はまた格別なはず。6日(金)は、注目度急上昇中のズヴェーデンが指揮したオスロ・フィルの一夜。メインのブラームス第2は、どんな演奏になるでしょう。7日(土)は、セーゲルスタムが珍しく北欧を飛び出てスロヴァキア放送響を振ります。ただし演目は、しっかり北欧もの。シベリウスが中心ですが、指揮者自身の書いた140番目(!)の交響曲もあります。次の8日(日)は、その北欧へ。フィンランド放送響をオラモが指揮します。バルトークのヴァイオリン協奏曲第1番(独奏ヤリ・ヴァロ)、「弦チェレ」ときて、モーツァルトの「グラン・パルティータ」で締めるとは、なんともお洒落な組み合わせ。
● 第3週は、まず土曜日まで4回にわたり、ルイジアナ現代美術館でのライヴをお届けします。知る人ぞ知る、このデンマークのアート・スポットに、11日(水)は、将来性No. 1の弦四集団、エベーヌSQが登場。フォーレ、フランクと、ピアノ(独奏ベルトラン・シュマユ)とのアンサンブルが聴けるのも楽しみ。12日(木)は、ピアノのカリクシュタインが、彼のよき相棒たちラレード(Vn)、ロビンソン(Vc)と組んで、ドビュッシー&ラヴェルを二重奏・三重奏で披露。そして特集最後の13日(土)14日(日)は、現代屈指のシューマン弾き、ル・サージュのピアノ独奏で、オール・シューマン・プロをたっぷりと。15日(日)は、趣向を変えてモンテヴェルディのオペラを聴きます。今年2007年は、彼の「オルフェオ」が初演されてから、ちょうど400年。そこで、あのガンバの神様サヴァールの指揮による全幕上演はいかが? ヘレヴェッヘで有名なコレギウム・ヴォカーレの参加も、興味をそそるところです。
● さて、第4週は全5日間にわたって、再び来日するパーヴォ・ヤルヴィの特集を。芸術顧問をつとめる18日(水)のエストニア国立響を皮切りに、19日(木)のフランス国立放送フィル客演をはさんで、20日(金)からは、首席指揮者の座にあるヘッセン・フランクフルト放送響との演奏会を3夜連続でお送りします。木曜・金曜と続けて、異なる楽団でR. シュトラウス「英雄の生涯」の聴き比べもできます。打楽器のグレニー、ソプラノのイソコスキ、ヴァイオリンのツェートマイアーなど、トップ・ソリスト達との共演も楽しみ。
● 第5週の最初25日(水)は、アムステルダム・コンセルトヘボウのリサイタル・ホールから、内田光子&ハーゲン・クヮルテットのライヴをお届けします。内田(シューベルト)、ハーゲン(ベートーヴェン)、内田+ハーゲン(ブラームス)と、なかなかに重厚な演目です。続いて2夜連続で、デンマーク出身のダウスゴー指揮による、デンマーク国立響を。26日(水)は、グリーグ、R. シュトラウスの歌曲(ソプラノ独唱シネ・ブンゴー)に、ニールセンの「不滅」というユニークな一夜。27日(木)のメインは、シベリウスの第2交響曲で、いずれも「プラハの秋2006」ライヴです。週の最後は、28日(土)29日(日)と2夜に分けて、ギュスターヴ・シャルパンティエの代表作、歌劇「ルイーズ」をお楽しみ下さい。パリはオペラ・バスティーユでの今年4月のライヴ。歌はジェーン・ヘンシェル、ホセ・ファン・ダムほか。切れ者、カンブルランの棒でどうぞ。
[舩木篤也]
新譜紹介
(月~金)18:00~22:00 再放送=次々週 24:00~
ヤンソンス、バレンボイム、ハイティンク、ジークハルトのマーラー交響曲新録音
ラン・ラン、サラ・チャン、西山まりえ、ヒリヤード・アンサンブル、今井信子ら新盤
ヴァント、テンシュタット、ベーム、フラグスート、マイナルディなど歴史的名演も




■今月の推薦盤
●交響曲部門:絶好調マリス・ヤンソンスがコンセルトヘボウ管を率いたマーラーの「巨人」(6月25日放送)と、ベルナルト・ハイティンクが新しく首席指揮者に指名されたシカゴ響を指揮してのマーラー「交響曲第3番」(7月16日放送)。いずれも昨年のライヴですが、雄渾壮大な演奏で録音も最優秀。かような快演がメジャー・レーベルからでなく、オケの自主制作レーベルで発売されるというのが昨今の傾向です。
●ソロ部門:アントネッロのメンバーとしても活躍する西山まりえが、今年1月にバッハの「ゴルトベルク変奏曲」を録音。欧米の伝統的スタイルにこだわらない自由な自己主張をもった演奏が魅力です。これもアントネッロの自主制作レーベル(7月27日)。
■魅力の注目盤
●交響曲・管弦楽曲:マーラーの交響曲では、前記2点の他に、バレンボイムが手兵シュターツカペレ・ベルリンを指揮した「9番」(6月28日放送)と、ジークハルトがアーネム・フィルを振った「大地の歌」(7月16日)が聴きものです。後者は録音も優秀。
ショスタコーヴィチの交響曲もいくつかありますが、ロシア出身のボレイコがシュトゥットガルト放送響を指揮した鮮烈な「4番」(6日)をお薦めしておきましょう。
滋味豊かな風格の演奏では、故ヴァントがミュンヘン・フィルに客演した90年代のライヴ、ブラームスの「1番」とベートーヴェンの「1番」(19日)、コリン・デイヴィスとロンドン響の今年のライヴでエルガーの「エニグマ変奏曲」(7月26日)。対照的にピリオド楽器系のモダンな演奏では、ヘレヴェッヘ10年ぶりのシューマン録音「春」「ライン」(6月28日)、パーヴォ・ヤルヴィの鋭角的なベートーヴェン「4番」「7番」(29日)、ヴァイルの颯爽たるモーツァルト「40番」「ジュピター」(7月27日)。日本のオーケストラのライヴでは、小泉和裕指揮仙台フィルが清水直子をソリストに招いたベルリオーズの「イタリアのハロルド」と、好調アルミンク指揮新日本フィルのベートーヴェン「第9」(いずれも29日)が、聴きごたえ充分です。
変わり種としては、シュニトケの「0番」とオラトリオ「長崎」がBISから登場、意外に聴きやすいものです(7月25日)。またハンス・ロットの「1番」も女性指揮者リュックヴァルトで新盤が登場、これはブルックナーの大きな影響を受け、マーラーに大きな影響を与えた問題作です。冒頭主題は「エデンの東」にそっくり(同26日)。
●室内楽:エマーソン四重奏団がブラームスの弦楽四重奏曲3曲を録音、レオン・フライシャーが参加した「ピアノ五重奏曲」も付いた練達の快演です(2日)。ツェートマイヤー四重奏団はいつも通り鮮やかにバルトークの「5番」とヒンデミットの「4番」を演奏(11日)。ヴァイオリンのフィリップ・グラファンがモーツァルトの協奏曲他を出しましたが、特にヴィオラの今井信子が協演した2つの「二重奏曲」が見事(20日)。
●協奏曲:ナターリャ・グートマンがアバド指揮マーラー・チェンバー管と協演したシューマンのチェロ協奏曲、文句なしの快演(2日)。人気のラン・ランは、エッシェンバッハ指揮パリ管の堂々たるサポートで若々しいベートーヴェンの「1番」「4番」(3日)。ミヒャエル・リシェが弾いたベートーヴェンの「3番」は、ウルマンやシュールホフやアルカン(なんと8分近い!)なども書いたカデンツァ計6種が付きます(同)。超個性派ハイドシェックの05年東京ライヴのモーツァルトとバッハ(17日)、クリストフ・コワンのヴィヴァルディ「チェロ協奏曲集」(7月27日)も一聴の価値あり。
●ソロ:「ゴルドベルク変奏曲」には、前記の西山まりえの他、若手の鈴木理賀のデビュー盤もあります。いい演奏です(11日)。ピアノでは、まずネルソン・フレイレ久しぶりのベートーヴェン・ソナタ集(ワルトシュタイン他)が自由な芸風(3日)。バッハが得意のカール・アンドレアス・コリーもショパンの「練習曲集」を録音(11日)。
ヴァイオリンでは、クリスティアン・テツラフの毅然としたバッハ「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ集」(9日)。川久保賜紀の清廉な小品集と、ベンヤミン・シュミットのクライスラー集が新鮮(いずれも10日)。チェロではルドヴィート・カンタとサラ・チャンの各「小品集」が聴きもの(いずれも18日)。
●声楽:ヒリヤード・アンサンブルのバッハ「モテット集」の清澄で深みのある合唱は最高の境地(9日)。テノールのプレガルディエンはハイ・バリトンのような声でマーラーの歌曲集を見事に歌い(13日)、スウェーデン出身でバイロイト他に活躍する新時代のスター、ニーナ・ステンメはR・シュトラウスの作品集を録音(7月26日)。
●アーカイヴ:テンシュテット指揮のヤナーチェク「グラゴル・ミサ」(6月25日)、トスカニーニ指揮NBC響(同26日)、ベームのR・シュトラウス「ドン・ファン」(16日)、ルドルフ・ゼルキンの「ディアベリ変奏曲」(17日)など、ライヴの名演が続々と復刻されるのはうれしいことです。このうちトスカニーニの「新世界」(53年1月)は第3楽章の最後で信じられぬような「大事件」が発生、名誉挽回とばかり第4楽章では火を噴くような大熱演を展開。
フルトヴェングラーとフラグスタートの歴史的なR・シュトラウス「4つの最後の歌」世界初演(50年)のライヴがリマスタリングで登場、あまり音は良くなっていませんが演奏は陶酔的な見事さです(13日)。その他、懐かしのエンリコ・マイナルディのバッハ「無伴奏チェロ組曲」全曲も(24日)。
(試聴案内:東条碩夫)
HANZOMON CLASSICS
(日)8:00~12:00、18:00~22:00
若手弦楽四重奏団クァルテット・カザルス/タン・ドゥン音楽による新作中国映画「女帝」
7月8日8:00~12:00/山尾敦史~楽鳥堂へようこそ「サックス奏者クロード・ドラングル他」
18:00~22:00/片山杜秀~ランラン、タン・ドゥンを弾く~
7月22日8:00~12:00/片山杜秀~息子です、こんにちは~
18:00~22:00/山尾敦史~楽鳥堂へようこそ「クァルテット・カザルス他」


●山尾敦史の梅雨と暑さをしずめる爽やかな選曲
8日8:00~(再放送:15日18:00~)は、パリ音楽院教授でサックス奏者のクロード・ドラングルによる近代フランスの作曲家のサックス作品を集めた作品集、今年3月に87歳でこの世を去ったリリック・テノール、エルンスト・ヘフリガーによるシューベルトの歌曲集「美しき水車小屋の娘」、今年還暦を迎えた作曲家佐藤聰明の作品「季節」ほかのライヴ録音を山尾のエピソードとともに紹介する。
22日18:00~(再放送:8:00~)は、イタリアのバロック末期に生きたヴィヴァルディにとって新しい楽器だったマンドリンとリュートによる協奏曲をノルウェー出身の弦楽器奏者ロルフ・リスルヴァンによる演奏で。夏の田園風景がよく似合うギタリスト、ジュリアン・ブリームのロドリーゴの作品集ほか、スペインの若手弦楽四重奏団クァルテット・カザルスによるトルドラ、トゥリーナといったあまり演奏されないスペインの作曲家の作品をご紹介。夏のひととき、ゆったりとくつろいでお聴きいただきたい。
●片山杜秀による「映画音楽特集」と「大作曲家の息子特集」
8日18:00~(再放送:15日8:00~)は映画音楽特集。これまでクラシックの作曲家が映画音楽を作曲することはシリアスな仕事と一線を画した片手間の仕事とされてきたが、近年では映画音楽をメインの仕事として大きな比重を置く傾向がある。こうした越境も生き残りのための策の一つであるのか。今年6月に封切られたチャン・ツィイー主演の中国映画「女帝(エンペラー)」のサウンド・トラックはドイツグラモフォンから発売され、全編にわたってタン・ドゥンの音楽、ラン・ランのピアノが活躍する。同じく6月公開のオスカー女優2人が共演するサスペンスフルなイギリス映画「あるスキャンダルの覚え書き」もフィリップ・グラスによって音楽がつけられている。
22日8:00~(再放送:29日18:00~)は、父親と比べられてなにかと苦労が多い超有名作曲家の息子を特集。大バッハの長男ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハの、弟たち(エマニュエルやクリスティアン)とは違った独特で奔放な魅力は注目に値する。ほか、モーツァルトの次男フランツ・クサーファー・モーツァルトの歌曲、ストラヴィンスキーの息子スーリマの作品とピアノ演奏を送り、父親の影に隠れた息子たちの作品の音楽史的な意義を提起する。
スペシャル・セレクション
(月~金)12:00~18:00 (土)12:00~17:00
6月25日~30日/ラ・フォル・ジュルネ2007~民族のハーモニー復習編
7月 2日~ 7日/ラヴェルとガーシュウィン特集
7月14日/ロストロポーヴィチさんを偲んで
7月16日~21日/ロジャー・ノリントン特集



クイズです。「アメリカのジョージ・ガーシュウィンとフランスのモーリス・ラヴェル。この二人の共通点は何でしょう?」
「ラプソディー・イン・ブルーとボレロはともにクラシック初心者でも知っている」そうですね。「非ヨーロッパ的な音楽語法をクラシック音楽に取り入れた」そうそう、それも重要です。「生涯独身」ヘーっ!
20世紀初頭に時代の寵児として活躍したこの二人、実はともに1937年に亡くなっているのです。ガーシュウィンは7月11日に、ラヴェルは12月28日に。弟子入りを懇願したガーシュウィンに対し、ラヴェルがそれを断って自らの道を歩むよう促した、とも伝えられています。7月2日~7日のスペシャル・セレクションは没後70年のガーシュウィンとラヴェルを35時間にわたって特集、その音楽の魅力と時代の風を改めて味わってください。
また、6月25日からの週は、ゴールデン・ウィークに有楽町の東京国際フォーラムを中心に行われ、106万の人出を数えた「ラ・フォル・ジュルネ2007(熱狂の日音楽祭)」の復習編。「民族のハーモニー」をテーマにチェコやハンガリーなどの中欧、フランス、スペインなどのクラシックが繰り広げられた音楽祭を民族色豊かにディスクで再現。この音楽祭の常連、ピアノのボリス・ベレゾフスキーや初出演、ヴァイオリンのネマニャ・ラドロヴィチなど若手スターが続々登場、国際フォーラムに行った人も行かなかった人も楽しめるプログラムです。
偉大なるチェリスト・指揮者のムスティスラフ・ロストロポーヴィチ氏が4月27日、亡くなりました。音楽の巨人であったばかりでなく、人間と芸術の自由のために、世界平和のために戦い続けた闘士でもありました。70年代にはソルジェニーツィンを擁護したために亡命生活を余儀なくされましたが、ソ連邦崩壊後、ロシアへの帰国を果たしました。作曲家や演奏家に与えた影響は計り知れず、7月14日の放送では、彼が初演したショスタコーヴィチのチェロ協奏曲や、カラヤンとの共演によるドヴォルジャークのチェロ協奏曲、自身の指揮によるチャイコフスキーの「悲愴」などで氏の芸術を偲びます。
16日からの週の「ノリントン特集」にもご期待下さい。
宮本文昭のNEXTAGE
毎週日曜16:00~18:00
城戸真亜子を迎えて

世界的なオーボエ奏者でありながら、その絶頂期に演奏者としての活動にピリオドを打った宮本文昭のラジオ・パーソナリティ番組。18歳でシベリア鉄道に乗ってヨーロッパに渡り、留学生活、そしてドイツでの長いオーケストラ経験や、国際的な活動、サイトウキネン・オーケストラなどを通じての小澤征爾との親交など、語るネタは尽きません。若い音楽家の育成にも情熱を燃やす宮本文昭が語り下ろす2時間。
7月15日は俳優、画家、キャスターと多くのジャンルで多彩な才能をフルに発揮するマルチタレント、城戸真亜子を迎えて対談します。アトリエでの創作とTVなどのお仕事、どのようなバランス感覚で活動されているのか、その素顔と本音を「宮本キャスター」が引き出します。「僕の青春クラシック、パート3」(1日)「ドイツで乾杯!」(8日)「音楽祭の楽しみ」(22日)「オーケストラの舞台裏」(29日)などのテーマによる語り下ろしもお楽しみに!
オーディオ・ファイル~ザ・ベスト・ディスク
(日)12:00~16:00 再放送=翌週(土)17:00~21:00
ベートーヴェン、ブルックナー、マーラーの交響曲優秀録音盤

季刊オーディオ専門誌「ステレオサウンド」協力による優秀録音特集番組。オーディオ評論家の菅野沖彦、柳沢功力、音楽評論家の東条碩夫、平林直哉、舩木篤也、音楽ジャーナリストの宮下博の6氏のセレクションによる優秀録音盤を、網羅的にご紹介します。
7月はオーケストラの3大レパートリー作曲家とも言うべきベートーヴェン、ブルックナー、マーラーの交響曲の録音比較をたっぷりと。8日はギュンター・ヴァント指揮のブルックナー。15日はヴァントとスタニスラフ・スクロヴァチェフスキの指揮によるベートーヴェン、22日はマリス・ヤンソンス、デイヴィッド・ジンマン、クルト・ザンデルリンク指揮によるマーラー、そして29日はシモーネ・ヤング、マルクス・ボッシュ、ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン指揮によるブルックナーと新旧の録音が揃いました。週末の午後、じっくりと聴き比べてください。
リンボウ先生の歌の翼に
(土)21:00~22:00
村井弦齋の「食道楽」を朗読する

“リンボウ先生”こと、作家の林望がパーソナリティをつとめ、クラシック音楽と文学の幸せな出会いをお聞かせする番組です。好評の朗読コーナー、6月30日、7月7日、14日は明治時代の大ヒット作、村井弦齋の「食道楽」を朗読、今日のグルメ・コミックの先駆け、とも言うべき作品です。大食漢にしてグルメの大原さんの驚くべき食べっぷりに、こちらまでお腹がはちきれそう。また、21日と28日は物理学者にして随筆家、俳人の寺田寅彦の随筆集から朗読します。「地図をながめて」「記録狂時代」など科学者ならではの視点が文章に冴えわたります。アルフレッド・デラー(CT)の歌うシェークスピアの歌や、「海の日」にちなんで海や漁師を歌った歌などもお楽しみに!
THE BANDWAGON
(日)7:00~8:00
7月1日/パーカッションの魔術師 ペドロ・カルネイロ

先に来日したポルトガルの打楽器奏者ペドロ・カルネイロ(写真左、右は筆者)は、世界を駆け巡り公演を成功させている。打楽器のコンサートと言うと、聞く方も何かちょっと構えてしまったり肩に力が入ってしまうものだが、彼のコンサートは非常にリラックスして聴けた。様々なタイプの曲が取り上げられていたが、ペドロはどれも自然体で臨みプログラム全体に流れがあった。打楽器奏者としては当たり前の事かもしれないが、スティックやマレット、そして太鼓や鍵盤、どれも音色を追求するための奏法にこだわりがあって聞くだけではなく、見ていても楽しい演奏会だった。終演後、楽屋を訪ねたがとても謙虚な若者で、 これからますます世界で活躍することだろうと感じた次第。 鍵盤ものも太鼓ものも、オールマイティーにこなし、その技は天才的と言ってもいいだろう。スネア・ドラムだけの演奏も何かメロディーが聞こえてくる演奏だった。7月1日はそんなペドロのアルバムから、マリンバ・ソロをお聞き頂きたい。
(音楽ジャーナリスト:西田裕)

