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ジャズ100年の名曲名演500時間


★3月末終了(土)8:00~13:00 
再放送=(日)18:00~23:00
ジャズ100年の名曲名演500時間
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レコード誕生から100年の時間旅行~1917年に生まれた1枚のジャズ・レコード。そこから100年の歳月をさまざまな切り口で旅していくジャズの名曲名演物語です。出演はプロデューサーの行方均。

3月/ジャズ100年の大名盤100+α、録音順に5カ月間・その5
 ジャズ・レコード100周年を翌年に控えた一昨年2016年4月にスタートした当番組ですが、いよいよ今月が最終月です。2年間、速いですね!
 昨年11月から最後の5か月21週は、100年のジャズ録音が残して来た名曲・名盤を選りすぐってアルバム換算で100枚+α、録音順でお届けしています。ジャズ・レコード100年の壮大な流れに身を委ねてみて下さい。最後の月の第1週は1978年からスタートします。今月は4週で21作お届けできそうですので、当番組がお届けする『ジャズ100年の大名盤』は計122タイトルということになりそうです。

3月3日:まずは脱フュージョンの旗手となった新時代旗手パット・メセニーのグループ結成第一弾となったオスロ録音「PMG(思い出のサン・ロレンツォ)」。ついでフュージョン後期のピークを飾った大ヒット2作クルセイダーズ「ストリート・ライフ」、グロヴァー・ワシントンJr.「ワインライト」。80年代初めのクインシー・ジョーンズ「愛のコリーダ」はフュージョンを越えてむしろディスコ。世はフュージョンに飽き始めていたのか、85年のブルーノート復活祭の記録「ワン・ナイト・ウィズ・ブルーノート」は、ハービー・ハンコックはじめ新旧メインストリーマーの大デモンストレーション。ウィントン・マルサリスの傑作「ブラック・コーズ」などと共にジャズ・ルネッサンスの大きな波を形成しました。

3月10日:続々登場する若いメインストリーマーにチャンスを。――ブルーノートの日本の姉妹レーベル、サムシンエルスの第1回発売、ラルフ・ピーターソン「V」は世界的な評価を獲得。ハリー・コニックJr.はシナトラの再来、「恋人たちの予感」はNYを舞台にしたアーバンな恋愛映画のサントラ盤。ミシェル・ペトルチアーニ「プレイグラウンド」はピアノ・トリオにシンセを加えた次代への試み。ロンドンのDJユニットアス・スリーがブルーノート音源をサンプリングしループにするなどして作り上げた「ハンド・オン・ザ・トーチ」は、ジャズ・ヒップホップをオーヴァーグラウンドの存在にしました。「ラプソディア」はディジーがハバナで発見した驚異の才能ゴンサロ・ルバルカバの傑作。「ブラック・ブック」は、この時期グレッグ・オズビーが熱中したDJ入りヒップホップ・バンドの代表作。

3月17日:カサンドラ・ウィルソン「ニュー・ムーン・ドーター」は90年代ヴォーカルの女王の誕生を名実ともに告げた傑作。90年代Jジャズの扉を明けた大西順子は世紀末、アコースティックに加えて電気キーボードを縦横に駆使した「フラジャイル」に至りました。続いて21世紀を代表する二人のヴォーカルの女王。王道を行くダイアナ・クラールの出世作「ルック・オブ・ラヴ」と自由奔放なノラ・ジョーンズの代表作「カム・アウェイ・ウィズ・ミー」。ともに“歌”のナチュラルな魅力を伝えます。最後はブラッド・メルドーの“ロック”「ラーゴ」を時間まで。ジャズ演奏家メルドーがサウンド志向でポップス界のクリエイターとコラボした意欲作です。

3月24日:先週最後のメルドーに続きまして現在最注目のピアニストが3人登場します。音楽は様々ですが、まずはジェイソン・モランの「テン」。伝統と革新が焦点を結ぶ現代ジャズ・ピアノの傑作です。上原ひろみ「ヴォイス」はロック・ドラマーを登用したトリオ・プロジェクト第1作。ジャズ先端であると同時にプログレ・ロック進化形とも。アコースティックとヒップホップを行き来するロバート・グラスパー「ブラック・ラジオ」は、ジャズの感覚であえてR&Bを追求したいかにも現代的ブラック・ミュージック。同じくブラック・ミュージック最先端エスペランサ・スポールディングの「ラジオ・ミュージック・ソサエティ」は、この時代にあえて送るラジオ讃歌。ジャズがかつてなく多様化している時代ですが、当番組の“100年名盤選”のラストに相応しいのでは。

というわけで2年間のご愛聴誠にありがとうございました。4月からは“曲”を軸にした2時間番組『ジャズ101年、必聴録音何でもベスト10』をお届けする予定です。こちらもお楽しみに。(行方均)

3月3日の曲目 10日の曲目 17日の曲目 24日の曲目
※オンエア曲リストは放送後2週間を経過すると削除されます。ご了承ください。


★当番組は3月をもって終了となります。ご愛聴ありがとうございました。
4月からの新番組もどうぞお楽しみに。

行方均

出演:行方均

レコード・プロデューサー。1983年からブルーノート、1988年からその姉妹レーベル、サムシンエルスの制作、編成を手がけロン・カーター、ゴンサロ・ルバルカバ、大西順子、イリアーヌら、数々の作品を世界に送る。ブルーノート関係の編著・訳書に『21世紀版ブルーノート・ブック』(ジャズ批評ブックス)、『200Discsブルーノートの名盤(改訂新版)』(学研パブリッシング)、『ブルーノート再入門』、『ブルーノート・レコード』(朝日文庫)、『ブルーノート・アルバム・カヴァー・アート』(美術出版社)、『ブルーノート・オリジナル・プレッシング・ガイド』(DUブックス)他。2010年からミュージックバード『プロファウンドリー・ブルー』のパーソナリティをつとめる。

ジャズ100年の名曲名演500時間
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2月/ジャズ100年の大名盤100+α、録音順に5カ月間・その4
 2016年4月にスタートした当番組ですが、いよいよ最後の直線?に突入いたしました。11月~2018年3月の5か月21週は、100年のジャズ録音が残して来た名曲・名盤を選りすぐってアルバムで122作、録音順でお届けしています。ジャズ・レコード100年の壮大な流れに身を委ねてみて下さい。4カ月目の2018年2月の4週でお届けするのは1967~76年録音の23作。ロックの時代真っただ中、ジャズはいよいよ多様化し、その一方は電化、さらにフュージョン化します。前月まで(3カ月13週で)78作(枚)聴いて頂きましたから、これでアルバム計101枚になります。

2月3日:2月の1週はビートルズとジャズの架け橋となったウェス・モンゴメリー『ア・デイ・イン・ザ・ライフ』。歴史的な『サージェント・ペパーズ』(1967)発表直後に同アルバムを閉幕する大曲「ア・デイ~」をカヴァーしたもので、僕ら第一世代ビートルズ・ファン(5年生まれ)に衝撃を与えました。ブリジット・フォンテーヌ『ラジオのように』はヨーロッパからの衝撃。アート・アンサンブル・オブ・シカゴ(AEOC)をバックにブリジットがフランス語で歌います。トニー・ウィリアムズ『エマージェンシー』はジョン・マクラフリン、ラリー・ヤングと組んだトニーの強烈なロック・トリオ(ドラムス~ギター~オルガン)。そのトニーの親分格マイルス・デイヴィスの『ビッチズ・ブルー』は、マクラフリン、ヤングも参加する歴史的電化バンド。さらにウェイン・ショーター、チック・コリア、ジョー・ザヴィヌルら次代の担い手が勢揃い。そのひとりチック・コリアは72年、壮大な『リターン・トゥ・フォエヴァー』を世に問い、その後のジャズの一方の在り方を示唆しました。

2月10日:『ブラック・バード』は『ビッチ~』と同時期電化した進取の人ドナルド・バードが大衆に向けて放った電化ジャズ・ファンク~フュージョン。続いてクラシックとのフュージョンといいますかデオダート『ツァラツストラはかく語りき』は映画『2001年宇宙の旅』(68年公開)でツァラツストラを発見した世代に第二のインパクトを与えました。『ヘッド・ハンターズ』はある日R&Bバンドのステ―ジが受けているのを見て、「そうだファンクをやろう、やりたいことをやろう」と思ったというハービー・ハンコックが放った大ヒット。ギル・エヴァンス『プレイズ・ジミ・ヘンドリックス』は『スケッチ・オブ・スペイン』他のマイルスの相棒ギルのジミヘン集。あの時代のロックとジャズのガチな出会い。続けてビッグバンドをもう1作。『孤軍』は56年単身渡米して以来、孤独な戦いを続けて来た秋吉敏子が、満を持して立ち上げたリハーサル・オーケストラの第1作。この日最後はフュージョン期の名ヴォーカル・アルバム、マリーナ・ショウ『このビッチは誰?』。年々評価を高める1作です。

2月17日:まずはフュージョンの時代に大きな注目を集めたアコースティック回帰のソロ・ピアノ録音キース・ジャレット『ケルン・コンサート』。続いて共に40代脂の乗り切ったベテランのデュオ『トニー・ベネット&ビル・エヴァンス』。一方でフュージョンはさらに興隆を極めます。『スタッフ‼』はサウンド志向のスタジオ・ミュージシャン6人が組んだフュージョン・バンドのデビュー作。ジョージ・ベンソン『ブリージン』からは「マスカレード」の大ヒットが生まれ、ベンソンを歌うギタリストとしてスーパースターにしました。オケを配したイージー・リスニング型のフュージョン。メインストリームを行くマッコイ・タイナーもピアノ・トリオ+ストリングスの『フライ・ウィズ・ザ・ウィンド』1を発表。日本ではフュージョンを嫌うジャズ喫茶の定番となりました。この日の残る時間は、米国建国200年記念バンドともいうべきV.S.O.P『ニューポートの追想』を聴いて頂きます。ハービー・ハンコックをリーダーに電化以前の60年代ジャズに回帰し、ジャズ・ルネッサンスの導入部ともなった作品です。

2月24日:電化フュージョン時代ど真ん中のアコースティック・ギタリスト、アール・クルー『リヴィング・インサイド・ユア・ラヴ』から。名曲「キャプテン・カリブ」で知られます。フュージョンではなく電化ジャズ・バンドと呼びたいウェザー・リポートから1作選ぶなら『へヴィー・ウェザー』。ジャコ・パストリアス参加の中期の傑作は「バードランド」の大ヒットを生みました。こちらはまさしくフュージョンの人気盤。“ソフト&メロウ”でキャッチ―なチャック・マンジョーネ『フィール・ソー・グッド』。続いて『ヘヴィー・メタル・ビバップ』は、時代の先端を行った電気トランペットと電気サックスのフュージョン・バンドの代表作。そしてこの時代、この“フォーク歌手”は外せません。ジョニ・ミッチェルがジャズ志向を明確にした『ミンガス』はチャールズ・ミンガスとの共演で録音が始まりましたが、完成はミンガスの没後になりました。2月の最後はフュージョンのメロディ・メイカー、ジョー・サンプルのロマンティックな『虹の楽園』。本作からクルセイダーズと並行して本格的ソロ活動を始めました。

 ジャズ・レコード100年の2017年を挟む本2年間番組も3月ついに最終月を迎えます。『ジャズ100年の大名盤100+α、録音順に5カ月間』の5カ月目は、70年代終わりから現代に至る21作をお届けします。(行方均)

2月3日の曲目 10日の曲目 17日の曲目 24日の曲目
※オンエア曲リストは放送後2週間を経過すると削除されます。ご了承ください。

行方均

出演:行方均

レコード・プロデューサー。1983年からブルーノート、1988年からその姉妹レーベル、サムシンエルスの制作、編成を手がけロン・カーター、ゴンサロ・ルバルカバ、大西順子、イリアーヌら、数々の作品を世界に送る。ブルーノート関係の編著・訳書に『21世紀版ブルーノート・ブック』(ジャズ批評ブックス)、『200Discsブルーノートの名盤(改訂新版)』(学研パブリッシング)、『ブルーノート再入門』、『ブルーノート・レコード』(朝日文庫)、『ブルーノート・アルバム・カヴァー・アート』(美術出版社)、『ブルーノート・オリジナル・プレッシング・ガイド』(DUブックス)他。2010年からミュージックバード『プロファウンドリー・ブルー』のパーソナリティをつとめる。

ジャズ100年の名曲名演500時間
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1月/ジャズ100年の大名盤100+α、録音順に5カ月間・その3
 本年のジャズ・レコード100周年を控えた昨2016年4月にスタートした「ジャズ100年の名曲名演500時間」(毎週5時間×2年間)ですが、いよいよ最後の直線?に突入いたしました。11月~来年3月の5か月21週は、100年のジャズ録音が残して来た名曲・名盤を選りすぐってアルバム換算で100枚+α、録音順でお届けしています。ジャズ・レコード100年の壮大な流れに身を委ねてみて下さい。
3カ月目の2018年1月は1959~67年、ハードバップと共に隆盛を極めたモダン・ジャズ(ビバップ以降のジャズ)は、一方でジャズ・ロックへファンクへとさらなる大衆化の道を、もう一方で新主流派やフリーへと冒険的、先鋭的な道を辿ります。いわばジャズ多様化の時代の傑作アルバムの数々を6作ずつ、4週にわたってお届けします。前月まで(2カ月9週で)54作(枚)聴いて頂きましたから、これでアルバム計78枚になります。

1月6日:新年第1作はファンキーの代名詞ホレス・シルヴァーの『ブローイン・ザ・ブルーズ・アウェイ』から。最も長期にわたって率いた名クインテット(1959~64)の傑作です。エラ・フィッツジェラルド『エラ・イン・ベルリン』は「マック・ザ・ナイフ」でおなじみ、ライヴの名唱。続いて対照的なピアノ・トリオ2作、打楽器的な低音の魅力ホレス・パーラン『アス・スリー』と流麗でロマンティックなビル・エヴァンス『ワルツ・フォー・デビー』。ジャッキー・マクリーンは『レット・フリーダム・リング』で自由の鐘を鳴らし、60年代を進化していきました。ケニー・バレル『ミッドナイト・ブルー』は制作者アルフレッド・ライオン(ブルーノート)が自ら最も愛したブルージーな作品。

1月13日:ジャズとゴスペル・コーラスの融合ドナルド・バード『ニュー・パースペクティヴ』のもうひとりの立役者は曲とアレンジを提供したデューク・ピアソン。スタン・ゲッツ&ジョアン・ジルベルト『ゲッツ~ジルベルト』は「イパネマの娘」の大ヒットを生み、ボサノヴァを世界音楽に、アストラッド・ジルベルト(ジョアン夫人)をボサノヴァの女王にした一作。グラント・グリーン『アイドル・モーメンツ』にもピアノと作曲と音楽監督(さらにライナーノーツ)のデューク・ピアソンのセンスが。リー・モーガン『ザ・サイドワインダー』は、ビートルズが米上陸(さらに世界でブレイク)した64年の夏に発表され大ヒットした“ジャズ・ロック”。『アウト・トゥ・ランチ』は鬼才エリック・ドルフィーが夭折する数か月前に到達した恐るべき音楽空間。フリーの急進派アルバート・アイラーは早くも『スピリチュアル・ユニティ』で自らのピークに到達。

1月20日:ウェイン・ショーター『ジュジュ』は、マイルス・クインテット参加直前にコルトレーンのリズム隊と残した名カルテット。安定の名手オスカー・ピーターソンのこの1枚は、やはり大人気盤『プリーズ・リクエスト』を。『至上の愛』は前衛性と大衆性が同居する60年代ジョン・コルトレーンの到達点。ハービー・ハンコック『処女航海』はマイルス・グループの俊英たちがボス抜きで作り上げたジャズの新しいメインストリーム。ラムゼイ・ルイス『ジ・イン・クラウド』はロックの時代に気を吐いたR&Bジャズの特大ヒット。ヨーロッパで活動を再開したフリー・ジャズの首魁オーネット・コールマンは、『ゴールデン・サークルVol.1』のライヴ録音で世界に復活を宣言しました。

1月27日:まずは米西海岸モンタレー・ジャズ祭が生んだ名ライヴ盤2作。ドン・エリス『アット・モンタレー』は2ドラムス3ベースのビッグバンドによる変拍子ジャズの驚くべき試み。若きキース・ジャレット。ジャック・デジョネットを擁するチャールズ・ロイド・カルテット『フォレスト・フラワー』はロック世代にもアピール。同じくロック・ファンにも売れたキャノンボール・アダレイ『マーシー、マーシー、マーシー』にはタイトル曲の作者ジョー・ザヴィヌルがエレピで参加。こちらは観衆を入れたスタジオ・ライヴ。コマーシャルな成功には届かなかったが、『スイート・ハニー・ビー』はブラジル音楽のフレイヴァーを取り入れたデューク・ピアソンならではのハイセンスな作品。一方で同時代の同じブルーノート発、ルー・ドナルドソン『アリゲイター・ブガルー』のタイトル曲は、今なおルー自身が演奏し聴き継がれるダンサブルな大ヒット・ナンバー。そしてジャズ・レコード100周年の“ゆく年”を送るのは、サド・ジョーンズ&メル・ルイス『ライヴ・アット・ヴィレッジ・ヴァンガード』。65年結成された双頭ビッグバンドのホームグラウンドにおける快演を収めたライヴ盤です。(行方均)

1月6日の曲目 13日の曲目 20日の曲目 27日の曲目
※オンエア曲リストは放送後2週間を経過すると削除されます。ご了承ください。

行方均

出演:行方均

レコード・プロデューサー。1983年からブルーノート、1988年からその姉妹レーベル、サムシンエルスの制作、編成を手がけロン・カーター、ゴンサロ・ルバルカバ、大西順子、イリアーヌら、数々の作品を世界に送る。ブルーノート関係の編著・訳書に『21世紀版ブルーノート・ブック』(ジャズ批評ブックス)、『200Discsブルーノートの名盤(改訂新版)』(学研パブリッシング)、『ブルーノート再入門』、『ブルーノート・レコード』(朝日文庫)、『ブルーノート・アルバム・カヴァー・アート』(美術出版社)、『ブルーノート・オリジナル・プレッシング・ガイド』(DUブックス)他。2010年からミュージックバード『プロファウンドリー・ブルー』のパーソナリティをつとめる。