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ジャズ100年の名曲名演500時間


(土)8:00~13:00 
再放送=(日)18:00~23:00
ジャズ100年の名曲名演500時間
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レコード誕生から100年の時間旅行~1917年に生まれた1枚のジャズ・レコード。そこから100年の歳月をさまざまな切り口で旅していくジャズの名曲名演物語です。出演はプロデューサーの行方均。

「ジャズ100年のバンド・サウンド」充実と刺激のパート2 後編   
 「ジャズ演奏は空気中へと消え去り、2度と取り戻せない」と語ったのはエリック・ドルフィーですが、とんでもありません。レコードがあるではないか。しかもジャズ(の名)は、100年前のオリジナル・ディキシーランド・ジャズ・バンド(ODJB)によるジャズ初録音と共に世に(欧米に)広まりました。「ジャズはライヴに限る」という方もいますが、ジャズ・レコード誕生100年の今年、私は声を大にして言いたい。「ジャズはレコードに限る」。ドルフィーだって、『アウト・トゥ・ランチ』(ブルーノート)のあの複雑怪奇な音楽を、直前までメンバーとリハを重ね、繰り返し聴かれるべきレコードの定着したではありませんか。即興演奏それ自体は刹那のパフォーミング・アートかも知れませんが、それを(たった)一要素とするバンド・サウンドは永遠のものになり得ます。

 というような考え方で、3ヵ月13週にわたる「ジャズ100年のバンド・サウンドA to Z」特集とともに、ジャズ・レコードの記念すべき年を祝福する本5時間番組は昨年4月スタートしました。各週5アーティスト(リーダー)で計64アーティスト65サウンドをお送りしました(マイルスのみ2サウンド)が、もちろんそれではジャズ・レコード100年史の一片にもなりません。いずれパート2を、とお約束しましたが、その“いずれ”が早くもやって来ました。1年が早くて困っています。

 5月は「パート2」の後編になりますが、余裕で二回り目2作目のアーティストもいれば初登場アーティストの“この1枚”も、活躍中のアーティストの現代のサウンドもあります。4週にわたって、以下の20のバンド・サウンドがアーティストのファミリー・ネームのアルファベット順で登場します。理屈に囚われないサウンドの意外な並びが刺激だと思っています。ラジオだからできることです。毎週土曜日の放送です。

5月6日/4月の前編はキャノンボール~ナットのアダレイ(Adderley)兄弟から初めて、ともに初登場のフレディ・ハバードとボビ・ハンフリーまで進みました。5月はこれも初、・ハッチャーソン(Hutcherson)から始まります。ボビーのメタリックなヴァイブは60年代新主流派のシンボルでした。これに先輩ミルト・ジャクソン(Jackson)のファンキーなヴァイブが偶然並びます。MJQ結成前夜の派手な演奏です。さらにヒューバートの弟ロニー・ロウズ(Laws)のフュージョン・サウンド初登場、これにチャールズ・ミンガス(Mingus)の主張ある音楽が並びます。

5月13日/リー・モーガン(Morgan)はジャズ・ロック以前の50年代、ベニー・ゴルソンと組んだ傑作を。ジェリー・マリガン(Mulligan)は70年代TFM油井正一の『アスペクト・イン・ジャズ』(ミュージックバードで再放送中)のテーマを含む60年代の美しい作品。続いて2世代の日本人が率いる2組。ニュー・センチュリー・ジャズ・クインテット(New Cenyury Jazz Quintet.)はNY在住の若きピアニスト大林武司率いる日米混交の現代の名クインテットです。大西順子(Onishi)も日米混交クインテットで、90年代の傑作『ピアノ・クインテット組曲』。トリはブルーノート創立の年(1939)年の名スタジオ・バンド、ポート・オブ・ハーレム・ジャズメン(Port Of Harlem Jazzmen)。ここからシドニー・ベシェ「サマータイム」のヒットも生まれています。

5月20日/巨人ソニー・ロリンズ(Rollins)初の実働バンドであるピアノレス・トリオのデビュー盤にして初ライヴ盤から。美しいメロディを満載したクルセイダーズのキーボード奏者ジョー・サンプル(Sample)のフュージョン・バンド、コルトレーンのリズム・セクションを従えたウェイン・ショーター(Shorter)・カルテット、最強のコンビネーションを誇った第2期ホレス・シルヴァー(Silver)・クインテットが続きます。そして今世紀初頭にオルガン・バンドの復権を謳った3人組ソウライヴ(Soulive)。

5月27日/フュージョン真っただ中に凄腕スタジオ・ミューシャンたちが結成したスタッフ(Stuff)のデビュー盤、上原ひろみ(Uehara)のボーダーレスなトリオ・ミュージック第1作、90年代前半にジャズ・ヒッピホップの扉を開いたロンドン生まれのアス・スリー(Us3)、70年代電化ジャズの一方の雄ウェザー・リポート(Weather Report)、そして山中千尋(Yamanaka)がブルーノート75周年(2014)に捧げたセプテット・サウンド。

 誠に目も眩むような多彩にして見事なバンド・サウンドが後篇も並びますが、うーむ、これはパート3もお届けしなければなりませんね!(行方)

5月6日の曲目 13日の曲目 20日の曲目 27日の曲目
※オンエア曲リストは放送後2週間を経過すると削除されます。ご了承ください。


行方均

出演:行方均

レコード・プロデューサー。1983年からブルーノート、1988年からその姉妹レーベル、サムシンエルスの制作、編成を手がけロン・カーター、ゴンサロ・ルバルカバ、大西順子、イリアーヌら、数々の作品を世界に送る。ブルーノート関係の編著・訳書に『21世紀版ブルーノート・ブック』(ジャズ批評ブックス)、『200Discsブルーノートの名盤(改訂新版)』(学研パブリッシング)、『ブルーノート再入門』、『ブルーノート・レコード』(朝日文庫)、『ブルーノート・アルバム・カヴァー・アート』(美術出版社)、『ブルーノート・オリジナル・プレッシング・ガイド』(DUブックス)他。2010年からミュージックバード『プロファウンドリー・ブルー』のパーソナリティをつとめる。

ジャズ100年の名曲名演500時間
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「ジャズ100年のバンド・サウンド」、充実と刺激のパート2 
 毎週5時間2年間(約100週×5=500時間)にわたる当番組「ジャズ100年の名曲名演500時間」も晴れて折り返し点を過ぎました。昨年4月のスタートから3ヵ月(13週13回)は「ジャズ100年のバンド・サウンドA to Z」と題しまして、1アーティスト1作(マイルスのみ2作)1サウンドを13週、計64のバンド・サウンドをお届けしました。いずれ、とお約束しました通り、そのパート2を2年目のスタートにお届けいたします。
 「ジャズはテーマかアドリブか」というナゾの“論争”がかつてありましたが、1917年に初のジャズ録音を実現したオリジナル・ディキシーランド・ジャズバンド(ODJB)からマイルスやコルトレーン、さらにチックやキースを経て現在のロバート・グラスパーやゴーゴー・ペンギンまで、ジャズの1世紀とは両者を含む様々な要素を混合し包括した固有の「サウンド」の連鎖に他なりません。それらの最良のものは主にレギュラー・バンドによって、時に一過性のレコーディング・バンドによって記録にとどめられています。同じ楽器編成のバンドが全く異なるサウンドを生むこともあれば、同じミュージシャンが時代の変化や楽器の電化で異なるサウンドに至ることも少なくありません。

 そうした数々のバンド・サウンドを、リーダーのファミリー・ネームのアルファベット順に1作ずつ週5作品聴いていきます。今回のパート2は5月末まで8週、40アーティストをお届けします。余裕で二回り目2作目のアーティストもいれば、初登場アーティストの“この1枚”も、活躍中のアーティストの現代のサウンドもあります。
 4月8日からの4週はA~H、キャノンボール(ジュリアン)とナット(初)のアダレイ兄弟60年代のファンキー・サウンドから70年代フュージョン・シーンのフルート・プリンセス、ボビ・ハンフリー(初)まで。

4月8日/(アダレイ兄弟に続いて)ルイ・アームストロング50年代のオールスター・セクステット、60年代アート・ブレイキーの3菅ジャズ・メッセンジャーズ、70年代フュージョンの雄ブレッカー・ブラザーズ(初)。

4月15日/ソニー・ロリンズの参加した最後のクリフォード・ブラウン~マックス・ローチ・クインテット、デューク・ピアソンを迎えたドナルド・バードの新クインテット、ヨーロッパで復活した60年代半ばのオーネット・コールマン・トリオ、ハードバップ期コルトレーンのピークを記録するセクステット、マイルスが50年代に率いたファースト・クインテット、初期スタン・ゲッツのクールなカルテット。

4月22日/ルー・ドナルドソンが初めてオルガンと組んだソウル・ジャズ宣言、90年代クラブ・シーンの聖典となった50年代ケニー・ドーハムのアフロ・キューバン・バンド、現代のジャズ・ロック・バンドを標榜する日本のフォックス・キャプチャー・プラン、独特の暖かいハーモニーで人気のカーティス・フラー&ベニー・ゴルソン・クインテット。

4月29日/巨人デクスター・ゴードン60年代のワンホーン・カルテット、高速の演奏で知られる小さな巨人ジョニー・グリフィン(初)のセクステット、60年代新主流派を代表するハービー・ハンコック・クインテット、フレディ・ハバード(初)のデビューを記録したティナ・ブルックスとのクインテット、(そしてボビ・ハンフリー)。

 いずれも独特の個性的なサウンドばかり。サウンドからサウンドへ、アルファベット順の機械的な飛躍がむしろ刺激的だと思います。ジャズ・レコード生誕後の100年間が記録にとどめてきた名バンド・サウンドの数々をさらにディープにお楽しみください。 (行方均)

4月8日の曲目 15日の曲目 22日の曲目 29日の曲目
※オンエア曲リストは放送後2週間を経過すると削除されます。ご了承ください。

★発売中!行方均編・著
『名曲・名盤のブルーノート物語』

なぜブルーノートだけが歩みを止めなかったのか?今初めて語られる名門ジャズ・レーベルの真実の通史。マイケル・カスクーナ全面協力。ブギウギ・ピアノからノラ・ジョーンズ最新作まで、ブルーノート全時代「1939~2016」からアルバム432枚選抜/解説。
(学研\3,000+税)


行方均

出演:行方均

レコード・プロデューサー。1983年からブルーノート、1988年からその姉妹レーベル、サムシンエルスの制作、編成を手がけロン・カーター、ゴンサロ・ルバルカバ、大西順子、イリアーヌら、数々の作品を世界に送る。ブルーノート関係の編著・訳書に『21世紀版ブルーノート・ブック』(ジャズ批評ブックス)、『200Discsブルーノートの名盤(改訂新版)』(学研パブリッシング)、『ブルーノート再入門』、『ブルーノート・レコード』(朝日文庫)、『ブルーノート・アルバム・カヴァー・アート』(美術出版社)、『ブルーノート・オリジナル・プレッシング・ガイド』(DUブックス)他。2010年からミュージックバード『プロファウンドリー・ブルー』のパーソナリティをつとめる。

ジャズ100年の名曲名演500時間
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ジャズ史の中のレーベル、レーベルの中のジャズ史
 2年間の5時間番組として昨年4月に始まった「ジャズ100年の名曲名演500時間」も、ついに折り返し点に到達します。往路最後の特集は「ジャズ100年のヒストリー&レーベル・コンピ」。横切り、縦切りなど、ヒストリー・コンピにもレーベル・コンピにも様々な切り口があり得ます。本特集はさまざまなコレクションを合わせ、ほぼ時代順に並べてジャズ100年の大きな流れを捉えようとするものです。大型のボックスセットもあります。

 最初は『ジャズ録音の先駆1917~1927』。オリジナル・ディキシーランド・ジャズ・バンド(ODJB)の初録音に始まる、いわゆる“ホット・ジャズ”の時代です。ルイ・アームストロングの初スキャットや、デューク・エリントン楽団初期の名演も聴いて頂けます。

 続いてスイング、30~40年代に大流行したダンス・ジャズです。今回お聴きいただく『スイング・ベスト100』5枚組が収める100曲は、西海岸の名門キャピトルが50年代に最新の磁気テープで再録音した楽曲が中心で、オリジナル・アーティストの名演をキャピトルの鮮やかなサウンドで聴いて頂けます。

 『1947~ジャズがリズムを手にした頃』は、新しいジャズ=モダン・ジャズが本格化した年の断面図です。この少し前、西海岸で“モダン・ジャズの聖地”ダイアルが旗揚げし、この後のシーンをリードするブルーノートが、セロニアス・モンクをデビューさせるなどモダン・ジャズに本格的に参入します。

 『ルースト5周年』は1949年創立、モダン初期に印象的な作品を残したロイヤル・ルースト(同盟クラブを母胎としたレーベル)が自らの5年間を祝った自選の貴重なコンピ。

 『ヴァーヴ~アメリカの音1947~2001』も5枚組の大物で、1947年(前身ノーグランの時代。ヴァーヴは56年生まれ)からのシングル盤100枚100曲を収めています。“アメリカの音”というコピーがじつにそれらしい。99曲目が82年、100曲目が2001年の作品というのはかなり水増しですが、新星ヴァーヴの大スター、ダイアナ・クラールの大ヒットだからここは大目に見ましょう。

 『ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・プレスティッジ・レコード』は、1949年の創立から1969年までの2枚組のコレクションです。時代の名アーティストたちがずらりと並びます。しばしばブルーノートと非検されるレーベルですが、ブルーノートとはまた違った“自然流”の魅力をお楽しみください。

 そして『ザ・ベスト・オブ・ブルーノート』です。今や最強最長のレーベルの、1939年の創立から2013年までの2枚組コレクションです。シドニー・ベシェからノラ・ジョーンズ、ロバート・グラスパーまで、ブルーノート人気曲がずらりと並びます。実はここからは折り返し点を回って4月1週のOAになります。小節を“タイ”で繋ぐように、なだらかに2年目に移って行きたいと思います。

 『RVGサンプラー2007』と『コンテンポラリー・CDマスターピース・シリーズ・サンプラー』が今回の特集を閉めます。前者は米ブルーノートが、後者は日本ビクターが配布した無料のサンプラーです。昨年91歳の天寿を全うしたルディ・ヴァン・ゲルダー(RVG)は50年代NYのブルーノートを舞台に“ジャズの音”を作り上げました。LAのコンテンポラリーはロイ・デュナンを擁し、RVGとは一線を画す、西海岸らしいクリアーなサウンドで評判になりました。音楽はもちろん、サウンドの違いもお楽しみください。

 今回のお相手は、もうお馴染かもしれません。ディスクユニオンの女流プロデューサー&トロンボーン奏者・坂本涼子さんにお願いしております。 (行方均)

3月4日の曲目 11日の曲目 18日の曲目 25日の曲目
※オンエア曲リストは放送後2週間を経過すると削除されます。ご了承ください。

★発売中!行方均編・著
『名曲・名盤のブルーノート物語』

なぜブルーノートだけが歩みを止めなかったのか?今初めて語られる名門ジャズ・レーベルの真実の通史。マイケル・カスクーナ全面協力。ブギウギ・ピアノからノラ・ジョーンズ最新作まで、ブルーノート全時代「1939~2016」からアルバム432枚選抜/解説。
(学研\3,000+税)


行方均

出演:行方均

レコード・プロデューサー。1983年からブルーノート、1988年からその姉妹レーベル、サムシンエルスの制作、編成を手がけロン・カーター、ゴンサロ・ルバルカバ、大西順子、イリアーヌら、数々の作品を世界に送る。ブルーノート関係の編著・訳書に『21世紀版ブルーノート・ブック』(ジャズ批評ブックス)、『200Discsブルーノートの名盤(改訂新版)』(学研パブリッシング)、『ブルーノート再入門』、『ブルーノート・レコード』(朝日文庫)、『ブルーノート・アルバム・カヴァー・アート』(美術出版社)、『ブルーノート・オリジナル・プレッシング・ガイド』(DUブックス)他。2010年からミュージックバード『プロファウンドリー・ブルー』のパーソナリティをつとめる。