コラム「ミュージックバードってオーディオだ!」
<雑誌に書かせてもらえない、ここだけのオーディオ・トピックス>
ミュージックバード出演中の3名のオーディオ評論家が綴るオーディオ的視点コラム! バックナンバー
第151回/今月は伝えたいことが多過ぎて…[村井裕弥]
まずは、『Stereo』誌短期集中連載「日本縦断パラゴンの旅」についてだ。当連載第142回「オーディオライターの年末年始は」に書いたように、12月下旬、フルムーン夫婦グリーンパスを使って、小樽から鹿児島まで6日間で一気に駈け抜けた。目的は「いま、国内に設置されているJBLパラゴンを聴きまくる」だ。 |
![]() 青森市「PIA」のJBLパラゴン |
![]() 北海道新幹線から九州新幹線まで乗り継いで、鹿児島をめざす |
「いま聴いておかないと、生涯後悔するのではないか。そうだ! どうせ行くなら、短期間集中がよかろう。何か月も間を置いたら、冷静な比較なんかできないから」 そう思ったから、ちょっと無理をしたのだ。 しかし札幌に飛び、小樽・札幌とハシゴしたあと、青森市へ。そのあとは新幹線で岩手県に入り、そのあと長躯・広島経由で九州に移動。由布院・いちき串木野と回るのは、想像をはるかに超えて楽しかった(身体的苦痛は、ほぼゼロ。あえて言うなら、お尻が少し痛くなったくらいか)。 「みんなも真似してね」とまでは言わぬが、どこかご近所だけでも回ってみてはいかが? 「往年のハイエンド・スピーカーを1度は聴いておこうよ」というような浅はかな話ではない。「俺はここまでこうやってオーディオと格闘してきた」という各オーナーの個人史が音に滲み出てくるから楽しいのだ。 |
ちなみに、今秋は ○ 高擶(山形県) ○ 盛岡市 ○ 新潟市 ○ 名古屋市 ○ 京都市 ○ 甘木(福岡県) ○ 四万十市(高知県) と回らせていただく予定。可能であれば、個人様のお宅も訪ねたい。個人的感想はまたどこかで報告するから、よろしく! 2番目は、デジタルアンプが新境地に達したという話。どこの何とはまだ書けないのだけれど、2017年は「デジタルアンプ元年」となるのではないか!? デジタルアンプのメリットだけを100%、いやそれ以上享受し、デメリットは、いまのところ気付けないでいる。 3番目は、ミュージックバードの超特大ニュース。サイトを開くと真っ先に出てくるのだが、案外気付かない人がいるようだ。コミコミLightという新レンタルプランなのだけれど、あなたはご存じだろうか。 「ミュージックバードって、内容や音質がよいのは知っているけれど、7万円以上も初期投資できないよ」という方々のためのプランがこれ。要するに、加入料+機器レンタル料+アンテナの標準取り付け費がすべて無料。毎月の聴取料だけ一定期間払い続ければ、それでOK(!)という話。 くわしくはこちらをご覧いただきたい。 |
![]() 鹿児島県いちき串木野市の名店は、その名も「パラゴン」 ![]() ![]() ミュージックバードの「コミコミLight」 |
それが証拠に、近年、励磁型に目を向けるメーカーが微増中…。
![]() サウンドデン(デンテック)の励磁型スピーカーRS-5 |
ネット検索してみると、 ○ローヤル産業 ○サウンドデン ○ブライトーン ○サウンドパーツ ○Feastrex ○A&R Lab といった通好みのメーカーやショップがたちどころにヒット! |
筆者はそのすべてを試聴したわけではないが、試聴するたび「あ、これも当たり」「こちらも、従来スピーカーの問題点を乗り越えている」といった感想を抱くことがほとんど。乱暴を承知でひと括りにさせていただくと、「機械臭さがなく、生により近い音」なのだ。
ひょっとすると、従来スピーカー最大の問題点は、永久磁石を使っているところにあるのかもしれない。
可能であれば、検索でヒットした製品を一堂に集め、全国的な試聴会を開催したいものだと思っているのだが、どこか協力してくれないかな。
5つ目は、ALLION A10のセレクタースルーについて。当コラム第139回「『マイ電柱』の出水電器が、とことんこだわり抜いたプリ・メインアンプ」で書いたように、ALLION A10、音のよさの秘密(その中の一つ)は「セレクタースルー入力端子の採用」にある。
しかし、わが家ではなかなかそれを生かせずにいた。なぜかというと、セレクタースルーがバランス(XLR)入力専用で、わが家にあるアンバランス(RCA)ケーブルではつなげなかったからだ。かと言って、いい加減なバランスケーブルでつなぐのも気がひけるし…。 |
![]() A10のセレクタースルーを生かすため導入したナノテック・システムズ#211 |
![]() ![]() 【左】稲岡千架『モーツァルト ロンド&ソナタ』 【右】リスト:ピアノ協奏曲第1番 長富彩(ピアノ) |
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Onebitious Recordsについても少しふれておこう。moraでダウンロード可能なレーベルの一つだが、その名の通り、1ビット録音を看板にしている。それだけならまだ驚かないのだが、収録にSONY のハンディ・レコーダーPCM-D100を使用しているところがミソだ。 |
![]() 熊本県西原村にあるオーディオ道場 |
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