コラム「ミュージックバードってオーディオだ!」
<雑誌に書かせてもらえない、ここだけのオーディオ・トピックス>
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第244回/2019年の「ステレオ・ディスク・コレクション」を振り返った12月[田中伊佐資]
●12月×日/年末になるとマスメディアを賑わす「今年のベストなんとかもの」にあやかるわけではないけれど、ステレオ誌に連載させてもらっている「ディスク・コレクション」の1年分を振り返ってみた。
■2019年2月号
Down the Road Wherever/Mark Knopfler
Foxwarren/Foxwarren
SAVE OUR SOUL 本田竹広TRIBUTE BAND Live at Shinjuku PIT INN *
ジャズ・ルグラン/ミッシェル・ルグラン *
■2020年1月号
Come On Up to the House:Women Sing Waits
Kiwanuka/Michael Kiwanuka
Crowing Ignites/Bruce Cockburn
Cry/Cigarettes After Sex
*印がついた5枚のCD以外はすべてがレコード。「プレーヤーの普及率が高くてLPより安いCD」を挙げたいところだが、無条件でレコードが好きなんだから仕方がない。
さらに続けると雑誌のディスクレビューといえば新譜中心が一般的だが、僕の場合けっこう復刻されたレコードが多くなっている。
これはリマスタリングやカッティングの技術によって、既発盤とは異なるいい音だったり、中古盤が市場でなかなか見つけにくいため待望の再発だったりと、それなりに理由がある。
CDのみの発売だった愛聴盤が、初レコード化されたりすると、うれしさも伴って推挙している。たとえデジタルで録音された音源であろうとも、レコードで聴くのはやっぱりいいものだ。
わかりやすいので「ベスト」と呼んだが、内容が立派とか素晴らしいとかではなく、これまた「好き」基準でしかない。レコード棚に埋もれずに、これらは間違いなくたまには取り出して聴くことになるんだと思う。
(2020年1月20日更新)
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お持ちの機器との接続方法
このページはレコード、CD、ハイレゾなど何でもいいので、最近発売されたイチ押し音楽作品を4タイトル挙げ、それについて紹介するというものだ。僕以外にも鈴木裕さんをはじめ何人かが書いている。 4枚を選ぶ根拠は、僕の場合単純に「好き」という基準が絶大だ。 そんなこと実に当たり前かもしれないが、たとえば大物アーチストの新作が出たとして、個人的にはさほど好きではないけれど、きっと読者が知りたいだろうからとか、内容はともかく音質がいいのでとか、視点はいろいろある。 僕は「これはいいなあ」と感じるかどうかが目安なので、クラシックやジャズ好きな読者が多いそうだけど、サービスが悪いことに、そのことはほとんどおもんぱかっていない。 まあロック中心選盤の正当化でもあるのだが「オーディオファンが好きな音楽はこういう感じでしょ」と想定するほうが、なんだかよっぽど失礼な話じゃあないでしょうか。書き手より遙かに先に進み、深く掘っている読者はごろごろいるので。 そんなことはともかく、昨年紹介した作品は次の通り。 |
Down the Road Wherever/Mark Knopfler
Foxwarren/Foxwarren
SAVE OUR SOUL 本田竹広TRIBUTE BAND Live at Shinjuku PIT INN *
ジャズ・ルグラン/ミッシェル・ルグラン *
■3月号 Elastic Days/J Mascis Heart Songs/Tommy Emmanuel & John Knowles Summer Sun/Yo La Tengo Survivor Blues/Walter Tro ■4月号 Inutil Paisagem/Eumir Deodato Walk Through Fire/Yola 明日に架ける橋/サイモン&ガーファンクル フォンテッサ/モダン・ジャズ・カルテット |
●Elastic Days/J Mascis |
■5月号 Amazing Grace: The Complete Recordings/Aretha Franklin 1969/Gabor Szabo スパイラル・サークル/ヘルゲ・リエン・トリオ Gathered/Howe Gelb ■6月号 Alice Clark/Alice Clark From The Fires/Greta Van Fleet コルトレーン・サウンド(夜は千の眼を持つ)/ジョン・コルトレーン Fat Albert Rotunda/Herbie Hancock |
●From The Fires/Greta Van Fleet |
■7月号 Voice in the Night/Charles Lloyd ブリージン/ジョージ・ベンソン ふたりのボサノヴァ2~想いあふれて/グラジーナ・アウグスチク&ポリーニョ・ガルシア * アワ・ジャズ/Long House * ■8月号 Got To Be Somebody: The XL Sessions 1960s Memphis Gold/Barbara Brown Tuscaloosa/Neil Young & Stray Gators Ventura/Anderson Paak スタッフ!!/スタッフ |
●Voice in the Night/Charles Lloyd |
■9月号 Live in Dublin/Lisa Hannigan & Stargaze Celia/Angelique Kidjo The Melody At Night, With You/Keith Jarrett Mosaismic/Ikarus ■10月号 Live At Woodstock/Creedence Clearwater Revival The New Adventures Of... P. P. Arnold James Carter Organ Trio: Live From Newport Jazz * Brighter Days/Robert Randolph |
●Live in Dublin/Lisa Hannigan & Stargaze |
■11月号 Run Home Slow/Teskey Brothers Nine Lives/Aerosmith All Blues/Peter Frampton Band One More Car, One More Rider/Eric Clapton ■12月号 Last Testament/Dan McCafferty Live At The Greek/Jimmy Page & Black Crowes Colorado/Neil Young & Crazy Horse Up and Rolling/North Mississippi Allstars |
●Kiwanuka/Michael Kiwanuka |
Come On Up to the House:Women Sing Waits
Kiwanuka/Michael Kiwanuka
Crowing Ignites/Bruce Cockburn
Cry/Cigarettes After Sex
*印がついた5枚のCD以外はすべてがレコード。「プレーヤーの普及率が高くてLPより安いCD」を挙げたいところだが、無条件でレコードが好きなんだから仕方がない。
さらに続けると雑誌のディスクレビューといえば新譜中心が一般的だが、僕の場合けっこう復刻されたレコードが多くなっている。
これはリマスタリングやカッティングの技術によって、既発盤とは異なるいい音だったり、中古盤が市場でなかなか見つけにくいため待望の再発だったりと、それなりに理由がある。
CDのみの発売だった愛聴盤が、初レコード化されたりすると、うれしさも伴って推挙している。たとえデジタルで録音された音源であろうとも、レコードで聴くのはやっぱりいいものだ。
一応コラムの体裁を整える意味で、さらにベスト5を順不同で選んでみた。 ●Elastic Days/J Mascis 聴くほどにいい味が染み出るシンプルなアメリカン・フォーク・ロック ●From The Fires/Greta Van Fleet 平均年齢19歳のハードロックバンド。オヤジのツボにハマる老成したサウンド ●Voice in the Night/Charles Lloyd 98年録音。LPになると知って思わず「ゲッ」と声をあげてしまった傑作 ●Live in Dublin/Lisa Hannigan & Stargaze 情感がこもった歌声とオーケストラが混然一体となった格調高いステージ ●Kiwanuka/Michael Kiwanuka 全編をドラマチックな物語で構成しているかのようなヴィンテージUKソウル |
(2020年1月20日更新)
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