コラム「ミュージックバードってオーディオだ!」
<雑誌に書かせてもらえない、ここだけのオーディオ・トピックス>
ミュージックバード出演中の3名のオーディオ評論家が綴るオーディオ的視点コラム! バックナンバー
第64回/京セラドーム大阪から久喜まで駆けずり回ったこの秋
[村井裕弥]
10月はあわただしかった。7日に月刊誌の原稿をすべて書き上げ、11日から2泊3日で奈良。丹生川上神社など東吉野村の、かなりマニアックな秋祭りをハシゴするつもりでいたが、台風19号が接近したため、12日のバスツアーが中止に! |
![]() 11日は大阪から奈良にかけて、弥勒様だけを拝観 |
翌13日は、京都国立博物館で「国宝鳥獣人物戯画と高山寺」(130年ぶりの修復が完了)を見ようとしたが、「ただいま台風による警報が出ましたので、臨時閉館させていただきます」と門前払い(職員はマニュアルに従っただけだから、彼らを恨む気はない)。
結局、予定より5時間早い新幹線で帰京した。ホテルパックの割引キップだから、ふつうは乗車変更できないのだが、「台風だから」と柔軟に対応してくれたJR東海には、心から感謝。暴風雨の中を進んだのに、定刻通り東京駅着というのもすごい!
![]() 17日オーディオ・ホームシアター展における座談会 ![]() 生島昇さんのリスニングルーム。7.5畳というスペースからは想像できない音を聴くことができる ![]() 「オーディオ・ホームシアター展」公開録音(12月14日・21日放送予定) レポートはこちら |
15日午後は、京王線・高幡不動駅近くにあるスフォルツァートを訪ねた。ここの試聴室、ずば抜けて音がよいので有名だが、それを作ったアコースティックエンジニアリングの座談会に近く出席するので、「その前に少しでも多くの施工例を体験しておこう」と考えたのだ。 |
また、同時にお借りしたMCカートリッジ用昇圧トランスT-500も実に秀逸。9万円のミドルクラスなのに、バランス入力端子が付いていて、バランス・フォノケーブルを使って接続すると、鬱陶しいハム音がピタリと止まる! |
![]() 23日にゲットした小栗久美子の2ndアルバム『BAMBOO FAMILY』 ![]() 25日彩球オーディオ倶楽部で講演 |
27日は、キング関口台スタジオ(地下1階のマスタリング・スタジオ)を訪ね、とある目玉企画の担当プロデューサーを直撃。何がきっかけで、このシリーズが始まったのか。どうしてこんなにもよい音なのかなどを徹底インタビューし、スタジオの音まで聴かせていただいた(これまで体験したプロ用スタジオの中で最上位の音と断言しよう)。この内容は、『オーディオアクセサリー』誌155号に載るので、ぜひお読みいただきたい。
30日は10:00から「これだ!オーディオ術」の収録。19:00から東京芸術劇場で、ラドミル・エリシュカ指揮読売日本交響楽団を聴く。河村尚子がK.467を弾くからと買ったチケットだが、このノーマークの指揮者(チェコ出身83歳)が振る《新世界より》にいたく感動させられてしまった。子どものときから何百回聴いたかわからぬ耳タコ名曲だが、それがすこぶる新鮮。チェコの雰囲気に満ちたなつかしい演奏を聴かせてくれるのだろうと勝手に予想していたが、完全に裏をかかれた。
前半のアンコールはK.332第3楽章。後半のアンコールは、ドヴォルザーク:スラヴ舞曲作品72-2。これがまた実に楽しい。
31日は、午前中に秋葉原テレオン第3店、第4店を取材。ここ数か月続けている中古取扱いショップに関する連載のつづきだ。この内容は、『Stereo』誌12月号に載るので、こちらもぜひ!
![]() 31日のアコースティック・オーディオ・フォーラム |
31日夜はアコースティックエンジニアリング本社(九段下)で、「アコースティック・オーディオ・フォーラム」。この月から、コメンテーターのような役割を果たすようになった。 |
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