アートによる地域創生！ 大阪音楽大学「地域創生ミュージックマネジメント専攻」のユニークな学び

「ミュージックコミュニケーション」って？

――長野県出身の渡邊さんは、東京藝術大学音楽学部で音楽理論や音楽史を学び、同大学院の音楽研究科の課程を博士課程を修了されました。なんと、2021年までは、当ラジオの運営会社「MUSIC BIRD」のクラシックとジャズ番組のディレクターもされていたんです。その後、大阪音楽大学ミュージックコミュニケーション専攻の准教授に着任。一緒に働いていた方が大学の准教授になっているなんて、誇らしいです！

スタジオの様子がなつかしいです！

――それではまず、「ミュージックコミュニケーション専攻」について教えていただけますか？

音楽大学では管弦打楽、ピアノ、声楽などを学ぶことが中心です。その中で2016年に演奏以外の専攻として立ち上げられました。主に、コンサートや音楽イベントなどの企画制作やマネージメントについて学んでいます。舞台マネジメント、映像メディア、イベントの台本やチラシを作るなど、広報の分野も勉強しますよ。

――演者ではなく、企画運営に係る部分なんですね。

「地域×音楽」の人材を輩出！

――来年、「ミュージックコミュニケーション専攻」は「地域創生ミュージックマネジメント専攻」として生まれ変わるということですが、その背景についてお聞かせください。

これまでは企画や制作にフォーカスしていましたが、「これからは地域との関わり方が音楽にとって必要不可欠だ」という思いがありました。そこで名前を変えて取り組んでいこうと立ち上げたんです。音楽のビジネスは東京一極集中になってしまいがちですが、各地域でイベントや企画を行えるようになったらいいですよね。そのための人材を輩出したいと考えています。

――具体的には、どのような人材を育てていきたいですか？

全国各地に公共の施設や民間のホールがありますので、地域の人と交流しながら総合的に考えて音楽文化を作り出していけるような人材育成を進めたいです。 また、自治体に入ってエンターテイメントを作っていけるような人がいたら楽しいですよね。

音楽の道は狭き門、じゃない

――この専攻は、どんな学生さんにおすすめですか。

音楽が好きという学生さんはたくさんいるけれど、将来、音楽の道に進むというのは狭き門だと思いがちです。そういった方にこそおすすめします。全国にはたくさんの音楽の仕事がありますし、活躍できる場所はこれから広がっていくと思います。

――知識があれば、地元でフェスなどを自分で開催できますもんね。音楽や地域との関わり方の選択肢を広げられそうです！　最後に、リスナーの方にメッセージをお願いします。

地域創生にご関心がある 方々もいらっしゃると思います。お近くの高校生にこの専攻を紹介いただき、たくさん学生に来ていただけるとうれしいです。

***

（番組パーソナリティ　川久保さんコメント）
僕も近いうちに音楽イベントをしたいと思っていますが、どこに相談すればいいのかと探っているところでした。ここで勉強した学生さんが活躍してくれるなら、たくさんの方が行動を起こしやすくなると思います。

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画像提供 = 大阪音楽大学
文・構成 = 池田アユリ
編集 = ロコラバ編集部