CLASSIC GARDEN紹介
有名なあの曲も、隠れた名曲も
初めて聞いたクラシック音楽は、なんでしょうか。小学校の音楽の授業で聞いたホルストの「ジュピター」でしょうか。それとも下校時間に流れていたグリーグの「ペール・ギュント」? 「クラシック音楽」は、文字通り、長い間受け継がれている音楽。小さな頃に聞いた「ジュピター」を大人になって聞いてみたら、きっと違う印象を持つことでしょう。また演奏家によって、奏でる楽器の音色によって、いままでと感じ方が変わってくるかもしれません。 『CLASSIC GARDEN』では、そんなクラシックとしてスタンダードな名曲や、映画やテレビドラマなどで親しまれている作品はもちろん、知られざる名曲も含めて、古典から現代音楽までをテリトリーに世界中からピックアップ、器楽曲、室内楽曲を中心に、優雅で心地よい音楽の流れを作り出します。
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メロディに乗って季節が運ばれてくる庭
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「四季おりおりの花が香る庭」を基調イメージとして選曲する『CLASSIC GARDEN』は、今の季節に気持ちいいと感じるような楽器編成に考慮しながら構成しています。 一例を挙げれば、春先の風を感じさせる軽やかなフルートやハープ、夏の開放的な、時にアンニュイな空気を漂わせるギターの響き、秋を想起させるチェロの深い音色、ぬくもりを感じる冬のオルガン曲等々といった要素をほんの少し織り込むことで、その季節ならではの「空気感」を演出していきます。 『CLASSIC GARDEN』を聞いて、季節のうつろいを感じていただけたら嬉しいです。 |
◆ジャン・フランチェスコ・マリピエロ(1882年~1973年)は、イタリア生まれの作曲家・音楽学者で、ヴィヴァルディ等の校訂者としても有名です。フランス印象主義の音楽、特にドビュッシーに影響を受けていて、この「秋の前奏曲」も、透明感あふれるメロディが美しい。
・CD『マリピエロ ピアノ曲集』より「秋の前奏曲」 演奏/リム・リラ(ピアノ)
一工夫した選曲で、より豊かな音の流れを
歌曲や管弦楽曲からは、美しいメロディラインそのままに他の器楽曲にアレンジした作品を取り入れ、また難題と思われがちな現代音楽のジャンルからも国内外問わず、美しく親しみやすい内容の作品を選び出しています。そうした曲も加えることで、より深みのある、豊かな色合いの音の流れをお届けできると考えています。歌曲は綺麗だけどちょっと苦手という方や、現代音楽って難しいんじゃないの?と思っている方も、新しい魅力の発見につながるかもしれません。 |
高純度な作品による”音の連なり”を感じて
◆日本の現代作曲家から選曲
・CD『ロンド 珠玉のヴァイオリン曲集』より 新垣隆 作曲「ロンド」
演奏/礒 絵里子(ヴァイオリン) 新垣 隆(ピアノ)
選曲者:横内陽子(よこうち ようこ)
サウンドデザイナー。衛星デジタル音楽放送セントギガ編成部ディレクター、WINJ局(旧セントギガ)制作編成部長を経て、現在は、サウンドデザイナーとしてサウンドスケープ(音の風景)に基づいた番組企画、制作を行う。主な公共空間のサウンドデザインは、東京都現代美術館、福岡アジア美術館の企画展など。また、ラジオ、テレビドラマやDVDの選曲、作曲、音響効果や、舞踏グループ「山海塾」、資生堂イベント等、舞台の音演出も手懸ける。他に朝日新聞にて、日本各地のサウンドスケープを訪ねる旅エッセイを連載。2008年よりMUSIC BIRD「CLASSIC GARDEN」チャンネルを担当。日本サウンドスケープ協会会員。