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KLASSEとは~選曲者より

クラシックの新しい聴き方を提案

 昔はクラシック音楽、と言えば作曲家の国籍、生年、作品の成立年代からくる事情、演奏家の経歴、スタイルの隅々まで、何か教養主義的知識なしには近寄り難いような雰囲気があったと思います。
 でも、この価値観多様化の時代、クラシック音楽だってもっと違った聴き方があったっていいじゃないか、というところから、クラシックBGMチャンネル「KLASSE」ではクラシックの新しい聴き方を提案しています。

新たな音のインテリア・デザイン

 ここには一切の解説アナウンスはありません。ここにあるのは心地よい音楽の流れだけ。その音楽は西欧の偉大な先達たちが残した音楽の遺産の中から一番美味しいエキスの部分をピックアップ、長い曲では楽章毎に一旦分解、小品も混え、これらを作曲家の意図とは切り離して、新たに音のインテリア・デザインとして再構成しています。

 言ってみれば、クラシック音楽のきき易い、美味しいところを、ポップ感覚で、つまみ食いしてしまおう、という不逞な(?)発想から生まれたのが、このチャンネルです。

定番曲から隠れた名曲まで

 その音楽は、特にクラシック・ファンでなくても、どこかで耳に親しんでいるポピュラーな名曲、小品から、平常はまず耳にすることのない珍しい曲の中に、こんな楽しい親しみ易い曲があったの!というような曲を、古今東西のクラシック音楽の中から幅広く選び出し、音楽の緩急、明暗、密度、楽器の種類による音色のコントラストとバラエティなどを綿密に考慮して、耳に快い音楽の時間の流れを作り出しています。

音楽って案外こういう聴き方が本当なのかも

 「クラシックって、兎に角、長ったらしくて堅苦しくて、その上いろいろな知識がないと聴けないんじゃないの」などと考えて敬遠してきた方々も、クラシックのイメージ・チェンジするかも・・・。
 そしてまた、長年クラシックと真面目に付き合って、深く学を蓄えてきた方々も、「こういう聴き方もあったんだ」と思わず肩の力が抜けた時、『音楽って案外こういう聴き方が本当なのかも』という悟りの境地に達してしまったりして・・・。
 KLASSEはこんなチャンネルです。(池田宏)



「モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲」
「ベートーヴェン:スプリング・ソナタ」
「サン=サーンス:白鳥」
「サティ:ジムノペディ」

・・・・などなど、お馴染みの定番曲を縦糸に
「クレメンティ:フルート・ソナタ」
「カルッリ:ヴィオラとギターの二重奏曲」
「プレイエル:弦楽四重奏曲」
「ディッタースドルフ:コントラバス協奏曲」
「フィールド:ノクターン集」

・・・などなど、普段滅多にお耳に懸らないような曲の数々からも、
美しく楽しい旋律が横糸として織り込まれて
(この辺りが他社のBGMと一味違うこのチャンネルの選曲の特徴の一つ)
流れてゆく優雅な時間、音のタペストリーをお楽しみいただけます。




選曲者:池田宏(いけだ ひろし)

 FM東海時代から音楽番組の制作に携わり、FM東京(TOKYO FM)を経てミュージックバードと、50年以上にわたって良質の番組を作り続けるスーパー・ディレクター。串田孫一氏が出演した「音楽の繪本」は言葉と音楽の幸せなマリアージュを生んで、30年に亘るロングランを続けた。また柴田南雄氏出演の「音楽萬華鏡」は古今東西のあらゆるジャンルの音楽を素材とした他に例を見ない番組。この2番組は「TOKYO FMアーカイヴズ」として、ミュージックバードでアンコール放送中(THE CLASSIC 日曜朝5時~6時)。他に服部幸三氏出演の「バロック音楽をあなたに」などを数々の名番組を生んだ。ミュージックバードでは開局以来、KLASSEの選曲を手掛け、クラシック音楽の堅いしきたりにとらわれない選曲で、暮らしの中に溶け込む音楽空間を演出している。権威主義を嫌い、一人旅をこよなく愛す自由人。自らもヴァイオリンを弾く。

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