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エターナル・クラシック
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永遠に残る名曲と名演を、音楽評論家・東条碩夫さんのご案内でお届けします。
2月/不世出の大歌手フィッシャー=ディースカウ
20世紀最高のバリトン歌手、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ。歌の巧さから言ったら、彼の右に出る人はいないでしょう。張りのある声の素晴らしさはもちろんですが、言葉のニュアンスを歌として完璧に生かす技術、その発音の明晰さ、劇的な迫力の凄まじさなど、ずば抜けた存在でした。「言葉と音楽との完璧な一致」を実現した数少ない大歌手だったのです。
その彼の数多い録音の中から、この回では、フルトヴェングラーと協演したマーラーの「さすらう若人の歌」をはじめ、オペラからはワーグナーの「さまよえるオランダ人」と「ニュルンベルクのマイスタージンガー」、ブゾーニの「ファウスト博士」など。そして歌曲からはシューベルトの「美しき水車屋の娘」と、1974年東京ライヴのシューマン・リサイタルなどをお聴きいただきます。この「東京ライヴ」は当時のFM東京放送番組「TDKオリジナルコンサート」のテープをCD化したもので、制作プロデューサーはほかならぬ私でした。ここでは彼の最高の歌唱が聴けます。(東条碩夫)
[5日放送 再=12・19・26日]
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※オンエア曲リストは放送後2週間を経過すると削除されます。ご了承ください。






新年にスタートということで、第1回は爽やかにドビュッシーの名曲を集めてお届けします。
昨年(2022年)が生誕160年にあたっていたフランス印象派の大作曲家ドビュッシー。少し遅れましたが、正月にドビュッシーの夢幻的な音楽を愉しむのも一興かと思います。今回は名曲ばかりを集めてみました。ピアノ作品からは親しみやすい「アラベスク」と「ベルガマスク組曲」、それに「亜麻色の髪の乙女」など有名曲を含む「前奏曲集第1巻」。管弦楽曲からは彼の代表曲たる「海」「夜想曲」「牧神の午後への前奏曲」ほか。声楽曲からは「選ばれし乙女」です。このような夢幻的な美しさを持った曲が、いずれも彼の初期あるいは前期に集中しているのが興味深いですね。ただ、それだけではアンバランスなので、晩年の作品からも「3つのソナタ」を選びました。お楽しみください。(東条碩夫)[1日放送 再=8・15・22・29日]
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