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カンマー・ムジーク・コンサート~室内楽への誘い


(金)16:00~18:00 
再放送=(日)10:00~12:00
カンマー・ムジーク・コンサート~室内楽への誘い
カンマー・ムジーク・コンサート~室内楽への誘い

カンマー・ムジーク・コンサート~室内楽への誘い

カンマー・ムジーク・コンサート~室内楽への誘い
アマデウス弦楽四重奏団に師事したクラリネット奏者の近藤良が、室内楽の魅力をご案内。毎回テーマを決めて、作曲家のエピソードや、その時代の文化背景などもまじえてレクチャーコンサート風に紹介します。

クラリネット奏者・近藤良による室内楽専門番組
 フィレンツェのルネッサンス絵画より、エイク兄弟など北方ルネサンスの画家たちによる絵画を鑑賞する方が、バッハなどドイツ音楽の色彩感や空気感の理解に繋がりやすいように思えます。日本語の「音楽」とドイツ語の「Musik」においても、地理的距離感を覚えます。「音楽」は説明するまでもありませんが、Musikは「ミューズ」であり「音を楽しむ」とは言い切れません。詩人リルケは「(音楽は)あらゆる言葉が絶えて初めて響く言葉」と述べていますが、ドイツでは音楽(Musik)は、「話す」あるいは「語る」と表現されていました。ですから「演奏を通じて何を語ろうとしているのか?」は、とても重要な問いかけで、20世紀前半に活躍したウイーンの哲学者ヴィトゲンシュタインの「言葉で言い表すことの出来ないことがらは、自ら(音楽や絵画)が言い表す」との思想に相通ずるようにもみえます。

7月30日/円熟期のアマデウス弦楽四重奏団
8月6日/北国の室内楽
8月13日/美の背後にあるもの
8月20日/ロシアの室内楽
8月27日/オペラ作曲家と交響曲作曲家の室内楽

 7月30日は「円熟期のアマデウス弦楽四重奏団」として、誰よりも音楽の言葉で私に語りかけた、アマデウス弦楽四重奏団1980年代前半の名演をお送りします。
 8月6日は「北国の室内楽」です。ドイツ語、英語によらず、音程についてはイントネーションという言葉が用いられましたが、北欧の作曲家グリーグの音楽は、ドイツ語と少し異なるニュアンスがあるようにも感じられます。
 8月13日は「美の背後にあるもの」です。『芸術の美、その背後にある真実』は、この番組の一貫したテーマですが、北欧の自然を彷彿とさせる美しいメロディーにも、その背後に美しさだけではないものが潜んでいるように思われます。耳を澄ませ聴いてみたいと思います。
 二週にわたり北欧の室内楽をお聴き頂きましたので、8月20日は「ロシアの室内楽」にも触れてみたいと思います。私にはチャイコフスキーはとてもハードに感じられますが、なかでも「偉大な芸術家の思い出」は尚更です。ウイーン・ハイドン・トリオの柔らかな演奏で聴いてみたいと思います。
 絶対音楽という言葉を耳にすることがあります。弦楽四重奏曲のような「音楽のための音楽」などに用いる言葉ですが、8月27日は「オペラ作曲家と交響曲作曲家の室内楽」として、オペラの大家ヴェルディによる弦楽四重奏曲と、交響曲の大家ブルックナーの、ヴィオラを加え響きの厚みを増した弦楽五重奏曲、この二曲を中心に聴いてまいりたいと思います。(近藤)

7月30日の曲目 8月6日の曲目 13日の曲目 20日の曲目 27日の曲目
※オンエア曲リストは放送後2週間を経過すると削除されます。ご了承ください。
近藤良

出演:近藤良

クラリネット奏者。東京カンマーアカデミー代表理事。大阪芸術大学卒業。クラリネットを村井祐児氏に師事。在学中より演奏活動を開始する。先生方からの強い薦めにより、卒業と同時にケルン国立音楽大学マスタークラスに留学。F.クライン(クラリネット)教授に師事。留学中「highly gifted accomplished musician」と呼ばれ、アマデウス弦楽四重奏団の室内楽クラスへ転科を薦められる。同四重奏団チェリスト、M.ロヴェット氏からトリオ結成を呼びかけられ、M.ロヴェット氏と国内外での演奏、録音(ドイツ·シャルプラッテン・徳間ジャパン)活動を開始する。また、デトモルト音楽大学マスタークラス教授ハンス·D·クラウス氏の内弟子として、五年間無償でクラリネットの指導を受ける。室内楽奏者として、国内外での著名なアーティストとの共演により、多数のCDが国内外からリリースされている。

カンマー・ムジーク・コンサート~室内楽への誘い
カンマー・ムジーク・コンサート~室内楽への誘い
カンマー・ムジーク・コンサート~室内楽への誘い
クラリネット奏者・近藤良による室内楽専門番組
 クラリネットの学生として渡独した私には二つの大きな目的がありました。
 一つはクラリネットがより一層上手くなるためですが、そのドイツで、クラシック音楽を演奏するために必要なクラリネットの奏法が、実はまだ数限りなくあること、また、その奏法には時代様式のような違いが存在するということにも気付くようになりました。その最新の奏法を学ぶべく、H.D.クラウス氏の門を叩くことにしたのは言うまでもありません。
 もう一つは「音楽(Music)そのもの」を学ぶためです。いくらクラリネットが上手く吹けるからといっても、優れた音楽家ではありません。音楽家として語るべきものが内側に備わってこそ、最新の奏法が活かされるのです。ショーペンハウエルは「音楽は、隠れた形而上学的実践」と語ったそうですが、クラリネットの学生でありながらアマデウス弦楽四重奏団の下で学ぼうとする究極の目的が、まさにそこにありました。アマデウス弦楽四重奏団は、すぐさま私の思いを理解した上で、想像を遥かに超えた学びの機会を与えて下さいました。

7月2日/聳え立つ名曲
7月9日/魅力的な木管楽器の室内楽
7月16日/モーツァルトのセレナーデ、ザルツブルクとウイーン
7月23日/音楽は立体的に

 7月2日は「聳え立つ名曲」と題して、表面的な完成美より真実を求めたアマデウス弦楽四重奏団の、1980年初頭に録音されたベートーヴェン弦楽四重奏曲作品131嬰ハ短調、作品132イ短調の演奏を聴いてまいります。7月9日は「魅力的な木管楽器の室内楽」と題して、木管楽器の歌心をお聴き頂きます。7月16日は「モーツァルトのセレナーデ、ザルツブルクとウィーン」、ザルツブルク時代とウィーンに移ってからのモーツァルトのセレナーデには大きな違いが感じられます。7月23日は「音楽は立体的に」と題して、ドイツで学んだ「平面の楽譜に書かれた音符を、空間に解き放つ」ことについて触れてみたいと思います。1970年代後半、アマデウス弦楽四重奏団はメンバーの高齢化に直面します。そこで、演奏活動を大幅に縮小させ、結果としてケルン音大で教える事となりますが、録音の機会も大幅に増えました。1970年後半からのアマデウス弦楽四重奏団の録音の素晴らしさには目を見張るものがあります。そこで7月30日は「円熟期のアマデウス弦楽四重奏団」と題して、1980年代に録音されたアマデウス弦楽四重奏団によるシューベルトをお聴き頂きます。(近藤)

7月2日の曲目 9日の曲目 16日の曲目 23日の曲目
※オンエア曲リストは放送後2週間を経過すると削除されます。ご了承ください。

【番組告知動画 公開中!】

近藤良

出演:近藤良

クラリネット奏者。東京カンマーアカデミー代表理事。大阪芸術大学卒業。クラリネットを村井祐児氏に師事。在学中より演奏活動を開始する。先生方からの強い薦めにより、卒業と同時にケルン国立音楽大学マスタークラスに留学。F.クライン(クラリネット)教授に師事。留学中「highly gifted accomplished musician」と呼ばれ、アマデウス弦楽四重奏団の室内楽クラスへ転科を薦められる。同四重奏団チェリスト、M.ロヴェット氏からトリオ結成を呼びかけられ、M.ロヴェット氏と国内外での演奏、録音(ドイツ·シャルプラッテン・徳間ジャパン)活動を開始する。また、デトモルト音楽大学マスタークラス教授ハンス·D·クラウス氏の内弟子として、五年間無償でクラリネットの指導を受ける。室内楽奏者として、国内外での著名なアーティストとの共演により、多数のCDが国内外からリリースされている。

カンマー・ムジーク・コンサート~室内楽への誘い
カンマー・ムジーク・コンサート~室内楽への誘い
カンマー・ムジーク・コンサート~室内楽への誘い
クラリネット奏者・近藤良による室内楽専門番組
「小さな私ではなく、大きなあなたになりなさい」
 この言葉は、ガーシュウィンがラベルのもとを訪れた時にも述べられたことで知られていますが、私は小さいと言っているのではなく、あなた自身としての成長を目指しなさいという(ドイツでしばしば出会った)考え方に基づくものと思われます。ですから、例え巨匠そっくりの演奏が出来たとしても、それはイミテーションだと教えられました。

6月4日/音楽の出会い②
6月11日/和音のバランス
6月18日/舞曲(リズム)で構成
6月25日/管楽器は歌う

 6月4日は音楽の出会い②として、何度かご一緒したプラハのコチアン弦楽四重奏団による、実に味わい深い彼らの演奏でハイドンの弦楽四重奏曲をお聴き頂きたいと思います。
 音楽の素晴らしさを深く掘り下げるのではなく、自分自身の完成を目指すのでもなく、ただ与えられた一つの価値観・物差しだけで他者と競い合う教育によって、私は危うく音楽嫌いになりかけましたが、ケルン音大の教授たち、例えばピアノ科マスタークラスの先生方は、自身の演奏により音楽の素晴らしさを教えて下さいました。
 バッハのパルティータもその一つ。第2番ハ短調冒頭の和音を聴いた瞬間、その和声バランスの素晴らしい響きに、たちまち心奪われました。6月11日、18日の2回にわたり「和音のバランス」「舞曲(リズム)で構成」と題して、アンドラーシュ・シフの演奏で、バッハのパルティータを愉しんでみたいと思います。6月最後となる25日は「管楽器は歌う」と題して、恩師のH.D.クラウス率いるデトモルト木管6重奏団と、ハインツ・ホリガー率いるアンサンブル(バーゼル・アンサンブル)により、平面的ではなく、空間に解き放たれた立体的な管楽器の歌心に満ちた「音」を通じて、木管楽器による室内楽の魅力をお送りしたいと思います。(近藤)

6月4日の曲目 11日の曲目 18日の曲目 25日の曲目
※オンエア曲リストは放送後2週間を経過すると削除されます。ご了承ください。

近藤良

出演:近藤良

クラリネット奏者。東京カンマーアカデミー代表理事。大阪芸術大学卒業。クラリネットを村井祐児氏に師事。在学中より演奏活動を開始する。先生方からの強い薦めにより、卒業と同時にケルン国立音楽大学マスタークラスに留学。F.クライン(クラリネット)教授に師事。留学中「highly gifted accomplished musician」と呼ばれ、アマデウス弦楽四重奏団の室内楽クラスへ転科を薦められる。同四重奏団チェリスト、M.ロヴェット氏からトリオ結成を呼びかけられ、M.ロヴェット氏と国内外での演奏、録音(ドイツ·シャルプラッテン・徳間ジャパン)活動を開始する。また、デトモルト音楽大学マスタークラス教授ハンス·D·クラウス氏の内弟子として、五年間無償でクラリネットの指導を受ける。室内楽奏者として、国内外での著名なアーティストとの共演により、多数のCDが国内外からリリースされている。