121chTHE CLASSIC【Premium】

カンマー・ムジーク・コンサート~室内楽への誘い


★2022年12月末終了(金)16:00~18:00 
再放送=(日)10:00~12:00
カンマー・ムジーク・コンサート~室内楽への誘い
カンマー・ムジーク・コンサート~室内楽への誘い
カンマー・ムジーク・コンサート~室内楽への誘い

アマデウス弦楽四重奏団に師事したクラリネット奏者の近藤良が、室内楽の魅力をご案内。毎回テーマを決めて、作曲家のエピソードや、その時代の文化背景などもまじえてレクチャーコンサート風に紹介します。



<クラリネット奏者・近藤良による室内楽専門番組>

12月2日/世界で最も素晴らしいヴィオラ奏者の一人
12月9日/求められる姿
12月16日・23日/アマデウス弦楽四重奏団の想い出①・②

 
これは1987年8月18日ザ・タイム紙による、アマデウス弦楽四重奏団ヴィオラ奏者のピーター・シドロフ氏死去を報じる記事によるものです。
1947年に結成され、練習期間を経て翌年ウィグモア・ホールでデビューしたアマデウス弦楽四重奏団は、その後40年間栄光の座にとどまり続け、シドロフ氏の逝去と共に幕を閉じました。
第1ヴァイオリン奏者ノーベルト・ブライニン氏の素晴らしさは誰もが知るところですが、アマデウス弦楽四重奏団から教わった室内楽では、内声の重要性にもふれられました。
メロディは徹底的に音楽的表現を発揮するなかで、内声はそれに決して負けない音楽性や歌心、更にはバランスが求められるのです。簡略すぎる説明で恐縮ですが、ドミソで言えば「ミ」は第三音、この「ミ」にはある意味において、和音の表情を決定づける音程と絶妙な音量バランスが求められます。
シドロフ氏が弾くヴィオラを目の前で聴くと、その魂のこもった演奏に心が締め付けられますが、そのような音楽家がヴィオラを受け持つ、それがアマデウス弦楽四重奏団でした。
「音程」をヨーロッパではintonationと言います。それは一オクターブを12等分したものではなく、民族的背景すら感じさせられるものでMusikの根幹とも言えるでしょう。
カザルスの演奏を聴いた学生が「このチェリストは素晴らしいが、どうして音程を外して弾くの?」という笑い話を聞いたことはありますが、音程ではなくintonationの探究もアマデウス弦楽四重奏団から勧められました。
 
12月2日は「世界で最も素晴らしいヴィオラ奏者の一人」と題して、シドロフ氏不在のブラームス弦楽六重奏曲とシドロフ氏が弾く同曲の聴き比べからスタートし、アマデウス弦楽四重奏団の名演奏をお聴き頂きます。
 
12月9日は「求められる姿」です。コンクールビジネスが世界中を席巻するなかで、作品本来の姿が見えにくくなった感があります。作品のあるべき姿は誰よりも速いテンポ、誰よりも際立つ演奏とは限りません。そういう意味では古楽器演奏家は作品のあるべき姿にアプローチしているようです。この日は古楽器の演奏によりシューベルトの八重奏曲と、彼の同世代作曲家フランツ・ベルワルドの大七重奏曲をお聴き頂きます。勿論、作品のあるべき姿は全ての演奏家に共通する究極的なテーマではありますが!
 
12月16日と23日は「アマデウス弦楽四重奏団の想い出」その1、その2、と題して1978年に彼らと初めて出会って以来のエピソードを交えてお送りします。(近藤)
 
※12月末の放送をもって終了いたします。ご愛聴ありがとうございました。
 

2日の曲目 9日の曲目 16日の曲目 253日の曲目
※オンエア曲リストは放送後2週間を経過すると削除されます。ご了承ください。

近藤良

出演:近藤良

クラリネット奏者。東京カンマーアカデミー代表理事。大阪芸術大学卒業。クラリネットを村井祐児氏に師事。在学中より演奏活動を開始する。先生方からの強い薦めにより、卒業と同時にケルン国立音楽大学マスタークラスに留学。F.クライン(クラリネット)教授に師事。留学中「highly gifted accomplished musician」と呼ばれ、アマデウス弦楽四重奏団の室内楽クラスへ転科を薦められる。同四重奏団チェリスト、M.ロヴェット氏からトリオ結成を呼びかけられ、M.ロヴェット氏と国内外での演奏、録音(ドイツ·シャルプラッテン・徳間ジャパン)活動を開始する。また、デトモルト音楽大学マスタークラス教授ハンス·D·クラウス氏の内弟子として、五年間無償でクラリネットの指導を受ける。室内楽奏者として、国内外での著名なアーティストとの共演により、多数のCDが国内外からリリースされている。

カンマー・ムジーク・コンサート~室内楽への誘い
カンマー・ムジーク・コンサート~室内楽への誘い
カンマー・ムジーク・コンサート~室内楽への誘い
<クラリネット奏者・近藤良による室内楽専門番組>

11月4日・11日/ハイドンのピアノ三重奏曲
11月18日/アマデウス弦楽四重奏団によるハイドンのプロシア四重奏曲
11月25日/ハイドンの十字架上の最後の七つの言葉

 
大阪芸大の音楽史論文で、モーツァルト贔屓が高じてハイドンをモーツァルトより低く取り上げてしまいました。自分では自信があったのですが、思うような評価は得られませんでした。
私の学生時代は1970年代で当時は一部の専門家を除けば、交響曲の父と呼ばれるハイドンとして知られていました。そのような私がケルン音大留学により、ハイドンが古典派音楽に果たした役割の途方もない大きさ、そして何よりハイドンの魅力そのものに出会う事が出来ました。
アマデウス弦楽四重奏団はデビュー当時からハイドンを取り上げていました。ある日のこと「ハイドンの弦楽四重奏曲は素晴らしいですね」と彼らに申し上げたところ「ハイドンはとてもファンタスティックだよ!」と、大げさとも言える身ぶりで返ってきました。
 
11月4日と11日は「ハイドンのピアノ三重奏曲」と題してお送りします。これら絶対音楽は、何か擬音を表現している訳ではありませんが、それでも内的で豊かな表現が求められます。演奏はアンドラーシュ・シフ夫妻とチェリストのボリス・ペルガメンシコフ。このペルガメンシコフは、私がケルン音大で学んでいた頃のプロフェッサーです。
 
11月18日はアマデウス弦楽四重奏団によるハイドンの「プロシア四重奏曲」を中心にお送りします。プロシア四重奏曲全6曲は、プロイセン王フリードリヒ2世に献呈したことに由来します。アマデウス弦楽四重奏団は「表面的で美しく演奏することが大切ではない。たとえそれが、どんなに音楽的だとしても不充分なのだ。そこに真実がなければ!」と語っていましたが、ショーペンハウエルも「Musikとは、隠れた形而上学的実践」と語っています。
 
11月25日はハイドンの「十字架上の最後の七つの言葉」を中心にお送りします。
1780年代に入るとハイドンの名声はヨーロッパ全土に広がりました。
コロンブス出帆の地スペインのカディス、その司祭から集会のために依頼を受けて管弦楽曲「十字架上の最後の七つの言葉」を作曲しました。ハイドンは後に自身で弦楽四重奏曲にも編曲していますが、今日ではこの弦楽四重奏版が広く知られています。礼拝時に語られる七つの言葉も交えてアマデウス弦楽四重奏団の演奏でお送りします。(近藤)
 

4日の曲目 11日の曲目 18日の曲目 25日の曲目
※オンエア曲リストは放送後2週間を経過すると削除されます。ご了承ください。

近藤良

出演:近藤良

クラリネット奏者。東京カンマーアカデミー代表理事。大阪芸術大学卒業。クラリネットを村井祐児氏に師事。在学中より演奏活動を開始する。先生方からの強い薦めにより、卒業と同時にケルン国立音楽大学マスタークラスに留学。F.クライン(クラリネット)教授に師事。留学中「highly gifted accomplished musician」と呼ばれ、アマデウス弦楽四重奏団の室内楽クラスへ転科を薦められる。同四重奏団チェリスト、M.ロヴェット氏からトリオ結成を呼びかけられ、M.ロヴェット氏と国内外での演奏、録音(ドイツ·シャルプラッテン・徳間ジャパン)活動を開始する。また、デトモルト音楽大学マスタークラス教授ハンス·D·クラウス氏の内弟子として、五年間無償でクラリネットの指導を受ける。室内楽奏者として、国内外での著名なアーティストとの共演により、多数のCDが国内外からリリースされている。

カンマー・ムジーク・コンサート~室内楽への誘い
カンマー・ムジーク・コンサート~室内楽への誘い
カンマー・ムジーク・コンサート~室内楽への誘い
カンマー・ムジーク・コンサート~室内楽への誘い
<クラリネット奏者・近藤良による室内楽専門番組>

9月30日/シェヴェックとグリュミオーによるブラームス
10月7日/ブラームス、晩年の室内楽
10月14日/ロッシーニ、若き日の室内楽
10月21日/リパッティ/ラスト・リサイタル
10月28日/クララ・ハスキル LIVE録音
 
私より上の世代のピアニストがドイツ留学した時、ベートーヴェンのピアノ・ソナタのレッスンでは、事前に弦楽四重奏曲に編曲するよう求められたそうです。そして弦楽四重奏曲に編曲された楽譜をもとにレッスンが始まったと言います。ピアノは一人オーケストラであり、また一人弦楽四重奏団であるかもしれません。ドイツのピアニストには、常にそのようなものが感じられますが、ジェルジ・シェヴェックのピアノを聴いた時にも、同様の思いを抱きました。例えば、ブラームスのクラリネット・ソナタは、クラリネットとピアノとによる深みある室内楽のように見えますが、ヴァイオリン・ソナタにも同じ思いを抱かされます。
ハイドンが「全く新しい特別の方法で作曲した」というロシア四重奏曲集全6曲に感銘を受けたモーツァルトは、6曲の弦楽四重奏曲を作曲してハイドンに捧げました。
これが「ハイドン四重奏曲集」と呼ばれるものです。
古典派の弦楽四重奏曲は、この頃にようやく姿が明確になってきました。古典派の弦楽四重奏曲をどこまで遡るかについては様々な議論があるのは当然ですが、とりあえず私はハイドンがディヴェルティメントと呼んだ、最初期の弦楽四重奏曲(弦楽三重奏曲も)からロシア四重奏曲集までの作品と、モーツァルトがハイドン四重奏曲集を作曲するまでの作品を、皆さんと一緒に辿らせて頂くことにしました。
 
9月30日は「シェヴェックとグリュミオーによるブラームス」と題して、ジェルジ・シェヴェックとアルテュール・グリュミオーによるヴァイオリン・ソナタをお聴き頂きます。
ところで、ブラームスは室内楽がとても似合います。特に晩年の作品は歴史的名曲揃いでクラリネットが大活躍します。
 
10月7日は「ブラームス、晩年の室内楽」と題して、クラリネットの作品を中心にお聴き頂きます。
 
イタリアのロッシーニは神童として名高いですが、10月14日は「ロッシーニ、若き日の室内楽」と題して、ロッシーニ12歳の頃に作曲したと言われる「弦楽のためのソナタ全6曲」をお送りします。
 
10月21日は「リパッティ/ラスト・リサイタル」です。リンパ肉芽腫症により惜しくも33歳の若さで早世した天才ピアニストのディヌ・リパッティが、死を目前にして開催した伝説的リサイタルの感動的な演奏をお聴き頂きます。その早すぎる死は、悔やんでも悔やみきれないものがあります。
 
10月28日は同じくルーマニアのピアニスト、クララ・ハスキルのLIVE録音からお聴き頂きます。ハスキルはグリュミオーとのデュオが知られていますが、大指揮者クーベリックとのショパン/ピアノ協奏曲第2番ヘ短調も同時にお送りします。(近藤)
 

30日の曲目 10月7日の曲目 14日の曲目 21日の曲目 28日の曲目
※オンエア曲リストは放送後2週間を経過すると削除されます。ご了承ください。

近藤良

出演:近藤良

クラリネット奏者。東京カンマーアカデミー代表理事。大阪芸術大学卒業。クラリネットを村井祐児氏に師事。在学中より演奏活動を開始する。先生方からの強い薦めにより、卒業と同時にケルン国立音楽大学マスタークラスに留学。F.クライン(クラリネット)教授に師事。留学中「highly gifted accomplished musician」と呼ばれ、アマデウス弦楽四重奏団の室内楽クラスへ転科を薦められる。同四重奏団チェリスト、M.ロヴェット氏からトリオ結成を呼びかけられ、M.ロヴェット氏と国内外での演奏、録音(ドイツ·シャルプラッテン・徳間ジャパン)活動を開始する。また、デトモルト音楽大学マスタークラス教授ハンス·D·クラウス氏の内弟子として、五年間無償でクラリネットの指導を受ける。室内楽奏者として、国内外での著名なアーティストとの共演により、多数のCDが国内外からリリースされている。