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金子建志の新スペシャル・セレクション


(月~木)14:00~18:00 
再放送=(土)8:00~24:00 
金子建志の新スペシャル・セレクション
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金子建志の新スペシャル・セレクション

金子建志の新スペシャル・セレクション

金子建志の新スペシャル・セレクション
音楽評論家、金子建志氏を迎えて装い新たにスタート!豊富な知識と深い解釈で、楽曲の真髄を読み解きます。

<週16時間!クラシック大型プログラム>
7月26日~29日・8月2日~5日/煌めきのラヴェル~「ダフニスとクロエ」を中心に
8月9日~12日/音楽のヴァカンス~海、山、森などにちなんだ作品
8月16日~19日・23日~26日/プロコフィエフの諧謔

●最初の2週は「煌めきのラヴェル」。メルヘン的な世界を得意とした作曲家なので、ファンタジーが膨らむ曲が多いのですが、最もスケール巨きいバレエ〈ダフニスとクロエ〉を中心に、様々な演奏を聴き較べていきます。山や海に出かけ、空が染まる早朝、「夜明け」を聴けたら最高でしょう。久しぶりに富田勲のシンセザイザーも採り上げてみました。〈マ・メール・ロワ〉もそうですが、ラヴェルの描く子供的な幻想世界は絶品。その頂点となるオペラ〈子供と魔法〉では、猫の鳴き真似を含めた描写のリアルさに驚かされます。もう一つのオペラ〈スペインの時〉は、時計屋の女房が主人公の艶笑劇。口説こうと忍び込んだ頭取が、大時計の中で雪隠詰めになってしまう情景をコントラ・ファゴットが描写。〈マ・メール・ロワ〉の《美女と野獣》と同じ超低音楽器を、見事に使い分けています。〈ボレロ〉はオーケストレーションの秘技を聴き較べ、マゼールの荒技にも言及。〈ラ・ヴァルス〉ではオーケストラ版だけではなくグールド弾いたピアノ版も必聴です。

●3週目は「音楽のヴァカンス」として山や海に関係した曲を。メインはR.シュトラウスの大曲〈アルプス交響曲〉。登山の一日を描いたスリリングな描写はもちろんのこと、20小節足らずの間に16人のバンダを要求する贅沢な立体音響や、チャイコフスキーの〈悲愴〉の引用等から窺われる死生観にも言及します。『ドイツの森』ということで採り上げた〈魔弾の射手〉では、《狩人の合唱》だけでもC.クライバーの天才ぶりを再認識。〈フランス山人の歌による交響曲〉で山を描いたダンディが、再婚後“海派”に転じ、〈海辺の詩〉〈地中海の二部作〉を残したあたりも興味深いです。〈シェエラザード〉はともかく、〈皇帝サルタン王〉の《熊蜂の飛行》が、なぜ海に関係してくるのか?は、解説をお聞き下さい。

●後半週は「プロコフィエフの諧謔」として、20世紀ソヴィエトを代表する鬼才プロコフィエフを採り上げます。
 前半は音大時代から、強靱な打鍵と超絶的な指の速さで賛否を呼んだピアニズムと、それと不可分な初期の協奏曲や交響曲を。その典型が初期のピアノ協奏曲。〈3番〉では自作自演をマツェーエフと比較してみます。不協和音と暴力的なリズムが凄まじい〈スキタイ組曲〉。その影響から生れたポポーフの交響曲〈1番〉も採り上げ、超巨大編成によるロシアン・アヴァンギャルドの世界に迫ります。一転して判り易い曲想に転じた〈放蕩息子〉からは、その「美女の主題」を再利用した交響曲〈4番〉の2つの稿を比較。改訂によって倍近くの厚さに膨らんだ第2稿では「美女の主題」が、より交響曲らしく再現されます。〈1番〉~〈3番〉と較べると、交響曲作家としてのスタンスの変化も良く解ります。「美女の主題」と似ているのが〈3つのオレンジへの恋〉の行進曲。それを鮮やかに再利用したと思える〈スター・ウォーズ〉の〈インペリアル・マーチ〉を聴くと、個性的な旋律作家としての非凡さを理解して頂けるでしょう。ロマン的な作風に転じた後の代表作としてバレエ〈ロミオとジュリエット〉と〈シンデレラ〉を。音楽物語〈ピーターと狼〉は、レヴァインが振りシャロン・ストーンが語りで参加した盤を。
 後半は〈5番〉以降の交響曲と、ヴァイオリン協奏曲やチェロ協奏曲。〈戦争ソナタ〉を含むピアノ・ソナタ全7曲と〈束の間の幻影〉。聴く機会が少ないカンタータ〈アレクサンドル・ネフスキー〉、オラトリオ〈イワン雷帝〉、大作バレエ〈石の花〉も採り上げます。(金子)
 
THE CLASSIC オンエア曲リスト
金子建志

出演:金子建志

1966年4月、東京藝術大学音楽学部楽理科入学。在学中、音楽理論を柴田南雄に師事し、指揮法を渡邉曉雄に師事。1970年3月、同大卒業。この後、指揮法を齋藤秀雄、高階正光に師事。1985年、千葉フィルハーモニー管弦楽団結成。同楽団の常任指揮者として活動する他、市川交響楽団やカメラータ・ユピテル(現在の世田谷交響楽団)、19世紀オーケストラ、アンサンブル花火などの指揮者としてアマチュアオーケストラ活動にも関与。『音楽現代』『レコード芸術』『朝日新聞』の新譜月評を担当。日本レコード・アカデミー賞、審査委員長。NHK-FMでも音楽番組の解説を担当した。武蔵野音楽大学、東京理科大学講師。

金子建志の新スペシャル・セレクション
金子建志の新スペシャル・セレクション
金子建志の新スペシャル・セレクション
金子建志の新スペシャル・セレクション
<週16時間!クラシック大型プログラム>
6月28日~7月1日/バッハ「ブランデンブルク協奏曲」の比較
7月5日~8日/ヘンデル「水上の音楽」と「王宮の花火」
7月12日~15日/メンデルスゾーンの交響曲、異稿と編曲
7月19日~22日/ドビュッシー「海」の日にちなんで

●7月の最初はバッハの「ブランデンブルク協奏曲」。ボストン響と全6曲を正式録音しているミュンシュ(1957年)と、古楽器の第一人者アーノンクール=ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス(1981年)では、モダンとピリオドの違いが鮮明に。例えば〈5番〉では作曲家のルーカス・フォスがピアノでカデンツァを弾いています。ドイツ硬派のシェルヘン=ウィーン国立歌劇場管(1960年)対、ホグウッドも対照的。〈5番〉では、ホグウッドが初稿の短いカデンツァを弾き振り。モダン・オケの場合、〈4番〉のリコーダーをフルートで吹いていたり、ヴァイオリンのソロをボスコフスキーが弾いていたり、といった面白さもあります。アントニーニ、ゲーベルによる先鋭的なピリオド解釈、シャイー=R.コンセルトヘボウ管のモダンの模範解答の聴き較べも。

●二週目は夏らしく、ヘンデル「水上の音楽」「王宮の花火」を。最近では演奏されないハーティ版を筆頭に。派手な色彩を競うストコフスキー、オーマンディ対、大編成古楽器オケを野外で再現した録音の競演も聴きものです。特に、片腕保持のナチュラル・トランペット群を並べたニケは、ティンパニの暴れっぷりも暑気払い。合奏協奏曲の代表作・作品6をブラウン=アカデミー、オルガン協奏曲はコープマンの弾き振りで。

●三週目は、メンデルスゾーン。ナチスのユダヤ排斥のせいもあって遅れていた資料研究がようやく軌道に乗り、近年、新版=新盤が相次いで出ています。聴き慣れていた〈イタリア〉〈スコットランド〉〈宗教改革〉ヴァイオリン協奏曲〈フィンガルの洞窟〉等、新版による新録音は必聴。その一方、〈スコットランド〉の最後を短調の独自のエンデングで悲劇的に終わらせてしまったクレンペラーの豪腕ぶりも聴きもの。もちろんムターの新旧の協奏曲や、ブリュッヘンの正攻法の名演も。

●四週目は「海の日」ちなんでドビュッシーの〈海〉をメインに。ミュンシュとトスカニーニのライヴでは、国歌の演奏でも個性の違いが。カラヤン、ブーレーズ、サロネン、マルティノン等を取り上げますが、第3楽章の最後でドビュッシーが削除したファンファーレを『復活させるか否か?』が大きなポイントに。一番個性的なのは、トランペットではなくホルンを強奏させているチェリビダッケ。相手がロシアのオケとフランスのオケで忖度しているのがスヴェトラノフ。彼はチュルリョーニスとグラズノフの〈海〉も同日に演奏。ワーグナー的な巨大編成の後者では、トロンボーン3本のグッリッサンドが聴けます。もう一つのテーマは、ピアノ曲からの編曲。ラトルは〈海〉や〈おもちゃ箱〉に加え、マシューズがオーケストレーションした前奏曲からの3曲《花火》他も。これらはコチシュのピアノで、原曲と比較します。〈海〉〈牧神の午後への前奏曲〉のピアノ編曲版は、エッセール&プリュデルマシュールのデュオで。(金子)

THE CLASSIC オンエア曲リスト
金子建志

出演:金子建志

1966年4月、東京藝術大学音楽学部楽理科入学。在学中、音楽理論を柴田南雄に師事し、指揮法を渡邉曉雄に師事。1970年3月、同大卒業。この後、指揮法を齋藤秀雄、高階正光に師事。1985年、千葉フィルハーモニー管弦楽団結成。同楽団の常任指揮者として活動する他、市川交響楽団やカメラータ・ユピテル(現在の世田谷交響楽団)、19世紀オーケストラ、アンサンブル花火などの指揮者としてアマチュアオーケストラ活動にも関与。『音楽現代』『レコード芸術』『朝日新聞』の新譜月評を担当。日本レコード・アカデミー賞、審査委員長。NHK-FMでも音楽番組の解説を担当した。武蔵野音楽大学、東京理科大学講師。

金子建志の新スペシャル・セレクション
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<週16時間!クラシック大型プログラム>
5月31日~6月3日/ジェームズ・レヴァイン追悼
6月7日~10日/ショパン①協奏曲とフィールド
6月14日~17日/ショパン②ソロ
6月21日~24日/聖ヨハネ祭

●6月の第1週は、今年3月に77歳で亡くなったジェームズ・レヴァインの追悼。交響曲指揮者としてはマーラーとモーツァルト、大曲で実力を発揮した指揮者として〈グレの歌〉を。ピアノの名手としてC.ルードヴィヒとの〈冬の旅〉、ウィーン・フィルの名コンマス、ヘッツェル等と共演した〈鱒〉、更には弾き振りした〈ラプソディ・イン・ブルー〉。メトロポリタン歌劇場の音楽監督として〈アイーダ〉全曲と、〈神々の黄昏〉第Ⅲ幕を取り上げます。

●第2・3週はショパンを二回に分けて。第2週は「協奏曲とフィールド」。家族や祖国との別離の曲となった2曲の協奏曲を、アルゲリッチ、ピリス、キーシン、ツィンマーマン、フランソワ、コルトー等で聴き、ノクターンの創始者としてショパンに影響を与えたとされるフィールドの7曲の協奏曲と比較します。第3週はソロの名曲。ソナタ、バラード、前奏曲集、練習曲集などの新旧名盤を揃えてみました。

●第4週は、6月の最終週らしく「聖ヨハネ祭」がテーマ。第Ⅱ幕で大騒ぎが起こる、ワーグナーの〈ニュルンベルクのマイスタージンガー〉をメインに据え、〈真夏の夜の夢〉〈禿山の一夜〉〈ウィンザーの陽気な女房たち〉〈ファルスタッフ〉など、「夏至の夜」がらみの名作を盛付けていきます。

THE CLASSIC オンエア曲リスト
金子建志

出演:金子建志

1966年4月、東京藝術大学音楽学部楽理科入学。在学中、音楽理論を柴田南雄に師事し、指揮法を渡邉曉雄に師事。1970年3月、同大卒業。この後、指揮法を齋藤秀雄、高階正光に師事。1985年、千葉フィルハーモニー管弦楽団結成。同楽団の常任指揮者として活動する他、市川交響楽団やカメラータ・ユピテル(現在の世田谷交響楽団)、19世紀オーケストラ、アンサンブル花火などの指揮者としてアマチュアオーケストラ活動にも関与。『音楽現代』『レコード芸術』『朝日新聞』の新譜月評を担当。日本レコード・アカデミー賞、審査委員長。NHK-FMでも音楽番組の解説を担当した。武蔵野音楽大学、東京理科大学講師。