宮城県女川町の名物「へそホヤ」が東京で食べられる! 門前仲町の「女川男(オナガワマン)」であなたもホヤに目覚めよう

2022.4.12 | Author: 天谷窓大
宮城県女川町の名物「へそホヤ」が東京で食べられる! 門前仲町の「女川男(オナガワマン)」であなたもホヤに目覚めよう

全国のコミュニティFM98局をネットしてお送りするラジオ番組『ロコラバ』12時台にお送りしている「東京ロコラバ・ランチ」では、全国各地のご当地グルメが集まる東京で味わえる名店をご紹介中。今回は、宮城県・牡鹿半島の根元に位置する漁師町・女川(おながわ)町のご当地グルメ「へそホヤ」が味わえる門前仲町のお店「女川男(オナガワマン)」をご紹介します。

 

東京メトロ東西線・都営大江戸線の「門前仲町」駅から徒歩2分。勝負事の神様として知られる「富岡八幡宮」の真向かいにある「女川男」。外壁の看板に大きく書かれた店名の文字が目立ちます。

 

そんな「女川男」は、宮城県・牡鹿半島で獲れた新鮮な海の幸をまるごと味わえるお店。東日本大震災での復興支援がきっかけとなって立ち上がり、店内には宮城県女川町・須田善明町長による“お墨付き”の証書も飾られています。まさにふるさとが認める「地元の味」が東京で味わえる、というわけです。

ホヤ特有の臭みはまったくナシ! 濃縮された旨みと甘みだけを味わえる希少部位

今回ご紹介する「へそホヤ」は、1匹(ホヤは貝でも植物でもなく、動物なのです)に1つしか採れない超希少な部位。“海のパイナップル”とも呼ばれる特徴的な形を持つホヤの、根元部分にあたります。

ホヤ刺し(写真「女川男」提供)

ホヤというと、その身が持つ独特な風味が特徴。大好きな人にはたまらない一方、人によってはまったくダメな人もいたりと、非常に好き嫌いが分かれることでもおなじみ。このような理由から、「食わず嫌い」の方も多いと聞きます。

ですが、「へそホヤ」はそんな方にこそ食べていただきたい一品!

ホヤの身の部位としては非常に珍しく、この部位にはホヤ特有の臭みがまったく感じられません。

口に入れれば、プリプリの歯ごたえとともに、ホヤが持つ甘みと旨みが広がり、まるでホタテの貝柱のプリプリと旨みを何倍にも濃縮したような味わい! ホヤを食べ慣れた方々にとっても、「えっ、ホヤってこんな味だったっけ?」とびっくりすること間違いなし。

日本最大級のホヤの養殖地として知られる女川町で、ホヤの魅力を知り尽くした漁師のみなさんだからこそ見つけ出した、とっておきの味わい方なんです。

ホヤは7月から8月にかけてが最も旬と言われており、「女川男」では「へそホヤ」はこの旬の時期に向けて順次提供予定(早ければ5月上旬頃)とのこと。ぜひこの機会にホヤの美味しさを楽しんでみてください。

 

水揚げ高は震災前の水準に回復。でも、食べてくれる人がまだまだ足りない!

東日本大震災の大津波によって壊滅的な被害を受けた、女川町のホヤ産業。その後、多大な努力の末によって、水揚げ高は震災前と変わらない水準にまで回復を遂げましたが、いまもなお存在する“ピンチ”がありました。

それは、出荷先の激減。

かつて、女川町で水揚げされるホヤは、その半数が海外へと出荷されており、顧客として大きな存在を担っていました。しかし、震災を機に、これまで出荷していた国が日本からの水産物の輸入を禁止。女川町の海産物は検査によって安全性が十分に保証されているのですが、この状況はいまだ変わっていません。

せっかくこんなに美味しいホヤがたくさん獲れているのに、それを食べてくれる人がまだまだ足りない! こんなにもったいないことはありません! ホヤを食べることが、町の応援にもつながります。

一年におけるホヤの旬は、毎年春から夏にかけて。普段は冷凍の形で出回っているホヤも、この時期は獲れたてピチピチの新鮮な状態でいただくことができます。まさにこれから、ホヤが一年でいちばん美味しい時期がやってきます。

ホヤを食べ慣れているアナタも、ぜひいちど女川のホヤをご賞味あれ。まだホヤを食べたことがないというアナタは、ぜひ女川町が誇るホヤで「ファーストホヤ」を。最上級のホヤを一口食べれば、目の前に三陸のリアス海岸がひろがり、全身を旨みの大海原が包み込むことでしょう・・・・・・ これ、全然誇張じゃないですからね!

 

歯ごたえが絶品! 荒波に鍛え上げられた生粋の“マッチョわかめ”をご賞味あれ

ワカメ刺し(写真「女川男」提供)

「女川男」もうひとつの名物メニューが、「わかめ刺身」。牡鹿半島で獲れた、新鮮な生ワカメをお刺身でいただきます。

ワカメそのものをお刺身で食べるの!?
ワカメって、刺身のツマじゃないの!?

そう思ったアナタ。

牡鹿半島のワカメ、すごいですよ。食べるとワカメのイメージがガラっと変わること間違いなし。

牡鹿半島が面する三陸海岸は、太平洋の北から南下する親潮(千島海流)と、南から北上する黒潮(日本海流)とがぶつかりあう場所。その激しい波はワカメを徹底的に鍛え上げ、2つの海流のブレンドによって豊富な栄養をもたらします。

その姿、まさに幼少期から育て上げられた生粋の“マッチョわかめ”。

口に入れてひとたび噛みしめれば、「ブリブリッ、ボリボリッ」と大きな歯ごたえ。磯の香りと旨みが盛大に広がり、ワカメだけでもお腹いっぱいになれるほどの食べ応えです。

「いつも食べてるコレって、こんなに力強い味だったの!?」

普段慣れ親しむものだからこそ、その全然知らない姿を知ったときの衝撃は相当なもの。

女川町をはじめ、牡鹿半島の海の幸は、私たちに大きな驚きと発見を与えてくれます。

 

「牡鹿半島への入り口に」店内では女川で使われている漁具や大漁旗

女川の港にはためく大漁旗が店内に(写真「女川男」提供)

「このお店は、いわば女川町、牡鹿半島の入り口です。ぜひ『女川男』で魅力に触れていただき、その次はぜひ実際に訪れてみてください」と、広報担当の千田(ちだ)さん。

「女川男」の店内には、女川の港で実際に使われてきた漁具や大漁旗が展示されており、まるで現地にいるような気分になることができます。

その再現度は、地元の方をして「本当にウチにいるみたいだ!」と絶賛するほど。味と景色で「女川って、こんな素敵な場所なんだ・・・・・・」と、全身で感じられる、素敵なお店です。

ちなみに、お店が入る建物の1Fは、牡鹿半島や三陸をはじめ、さまざまな牡蠣が味わえるオイスターバー。階段を行き来して、“港のハシゴ”も楽しそう!

 

■三陸港町酒場 女川男 

東京都江東区富岡1-24-6 2F
東京メトロ東西線・都営大江戸線「門前仲町」駅 徒歩2分 富岡八幡宮むかい
営業時間:16:00〜23:00
定休日:日曜・祝日
(コロナ禍の状況によって変更の可能性があります。お越しの前にお店にご確認ください)
電話番号:03-5646-5250
ホームページ: https://r.gnavi.co.jp/fdpawupe0000/

 

取材・企画・文 = 天谷窓大
編集 = ロコラバ編集部

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