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【CLASSIC LIVE SELCTION】WORLD LIVE SELECTION
再放送=翌週(土)5:00~7:00
【CLASSIC LIVE SELCTION:第3週】巨匠と呼ばれる大物指揮者や人気急上昇の若手演奏家が登場する、世界中から大注目のコンサートを臨場感たっぷりにお届け。音楽評論家の奥田佳道氏によるコンサートや演奏者の解説も交えてお楽しみいただきます。学生時代はウィーンに身を置いて勉強し、現在も現地の音楽祭に足しげく通う、“ウィーン通”の奥田氏による解説で、本場ヨーロッパの一流アーティスト達の最新情報を網羅的にご紹介します。
<ムジークフェライン2013/2014>
1870年設立の「黄金のホール」を持ち、ウィーン・フィルの本拠地であるムジークフェライン。現在もその歴史は途切れることなく、毎年約800ものコンサートが開催されています。今月はムジークフェライン2013/2014シーズンの選りすぐりのコンサートの模様をお届けします。
8月2日/アルテンベルク・トリオ、ヨハネス・フリーダー(Vla)
ウィーンの詩人、ペーター・アルテンベルクの名をとって1994年にウィーンで結成されたアルテンベルク・トリオは、2012年にヴァイオリニストのアミラン・ガンツを残し、若手実力派クリストファー・ヒンターフーバー(P)、クリストフ・シュトラートナー(Vn)にメンバー交替したばかり。ムジークフェライン昨シーズンにはこのメンバーでチクルスを行い、今シーズンもますます一体感を増してモーツァルト、ドヴォルジャークのピアノ三重奏を演奏します。ウィーン交響楽団首席奏者のヨハネス・フリーダーを加え、モーツァルトのピアノ四重奏曲も。 曲目はこちら
8月3日/笛吹きサミット~アンサンブル・ウィーン=ベルリン
ウィーン・フィルとベルリン・フィルの首席奏者が集まり1983年に結成され、その創造性の豊さから「スーパー・アンサンブル」と称される木管五重奏団アンサンブル・ウィーン=ベルリン。結成30周年を経て、ヴォルフガング・シュルツ(Fl)の死を乗り越えて、新生アンサンブルはいかなる響きを聴かせるでしょうか。木管五重奏曲の開拓者となったベートーヴェンと同時代のチェコの作曲家アントニーン・レイハの作品をはじめ、モーツァルトのコジ・ファン・トゥッテや、ベートーヴェンの弦楽五重奏の木管五重奏版を聴かせます。 曲目はこちら
8月9日/フランス・ロマン派の〈2B〉マッツォーラ指揮ウィーン交響楽団
ウィーン交響楽団を2夜続けてお届けします。9日は、スペイン生まれイタリア育ち、ミラノに拠点を置く指揮者エンリケ・マッツォーラが、ジョルジュ・プレートルの代役としての登場です。スカラ座をはじめオペラ指揮者として活躍中のマッツォーラによるフランス・ロマン派のふたりの「B」、ビゼーとベルリオーズの交響曲をお楽しみください。 曲目はこちら
8月10日/ファビオ・ルイージ指揮ウィーン交響楽団+ジャスミンカ・スタンチュール(P)
10日は、前日とガラリと変わった東欧色の濃いプログラム。セルビアのピアニスト、ジャスミンカ・スタンチュールをソリストに迎え、後期ロマン派時代のスロヴァキア生まれの作曲家フランツ・シュミットの「管弦楽伴奏付きピアノのための幻想曲」が初演されます。この作品は歌劇「ノートル・ダム」の間奏曲の元となった曲といわれています。後半はマーラーの交響曲第9番。シュミットは、マーラーが芸術監督を務めていたウィーン宮廷歌劇場管弦楽団にチェリストとして入団していたそうです。ウィーン作曲界の宿命に思いを馳せる一夜。(※20分延長 24:20まで) 曲目はこちら
8月16日/超絶ユリア・フィッシャー(Vn)
メニューイン国際コンクールほか数々の国際コンクールを総なめにした1983年生まれのヴァイオリニスト、ユリア・フィッシャーのリサイタル。共演はミラナ・チェルニャフスカ(P)。タルティーニ「悪魔のトリル」、メンデルスゾーンのヴァイオリン・ソナタ、そしてサラサーテといった作品が並ぶ超絶プログラムです。現代的ヴィルトゥオーゾ演奏とはいかに? 曲目はこちら
8月23日/アーノンクールによるベートーヴェン新解釈
アーノンクールとウィーン・コンツェントゥス・ムジクスの演奏を2夜連続でお送りします。23日は、ベートーヴェンの交響曲第1番と第3番「英雄」。アーノンクールのベートーヴェンといえば、モダン楽器オーケストラとアーノンクールの時代考証を合わせたことでセンセーショナルな話題となったヨーロッパ管弦楽団との全集(1990年録音)といえるでしょう。あれから年月を経て、84歳の誕生日を迎えたアーノンクールが、彼の手兵の古楽器オーケストラ、ウィーン・コンツェントゥス・ムジクスとともに奏でるベートーヴェン最新アップデートの演奏、必聴です! 曲目はこちら
8月24日/アーノンクールのJ. S. バッハ「マタイ受難曲」
長年にわたりJ.S.バッハ「マタイ受難曲」に取り組み、1970年、1985年、2000年と3回の録音を残して来たアーノンクールとウィーン・コンツェントゥス・ムジクスの円熟の演奏。エヴァンゲリストはミヒャエル・シャーデ(T)。ほかにフローリアン・ベッシュ(Br)クリスティーネ・シェーファー(S)マルティナ・ヤンコヴァ(S)ベルナルダ・フィンク(A)エリーザベト・フォン・マグヌス(A)マウロ・ペーター(T)ジェラルド・フィンリー(B)クリスティアン・イムラー(B)といったスター歌手たちも登場します。(※1時間延長 25:00まで) 曲目はこちら
<ウィーン・フィル定期演奏会>
8月30日/リッカルド・シャイー指揮ブル6
各地の重要ポストを歴任し、現在ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のカペルマイスターを務め、2017年には故郷ミラノ・スカラ座の音楽監督就任が予定されているリッカルド・シャイーによる指揮でお届けします。シベリウスの交響詩「フィンランディア」に続き、ソリストにレオニダス・カヴァコスを迎えたシベリウスのヴァイオリン協奏曲。カヴァコスにとっては記念すべきウィーン・フィル定期演奏会デビューとなります。後半にはブルックナーの交響曲第6番をたっぷりとお楽しみください。 曲目はこちら
(出演:舩木篤也 音源提供:オーストリア放送協会)
※オンエア曲リストは放送後2週間を経過すると削除されます。ご了承ください。
世界的な指揮者で、ニューヨーク・フィルハーモニックなど数々の名門オーケストラを率いたロリン・マゼール氏が7月13日に84歳で亡くなりました。心からご冥福をお祈りいたします。
1930年、パリで生まれたアメリカ人のマゼール氏は、幼少時より音楽的才能を開花させ、8歳で指揮者として初舞台を務めます。若くしてアメリカの主要なオーケストラを指揮した後、ベルリン・ドイツ・オペラ芸術監督兼首席指揮者、ウィーン国立歌劇場音楽総監督、クリーブランド管弦楽団音楽監督、バイエルン放送交響楽団の首席指揮者などを歴任。2002年にはニューヨーク・フィルハーモニックの音楽監督に就任し、同フィルを率いた北朝鮮・平壌公演は世界中の注目を集めました。
日本では1963年以降何度も来日しており、2011年東日本大震災後の東京交響楽団との公演、2013年ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団との来日公演などは記憶に新しいところ。また、マゼール氏は後進の育成にも努め、7月には世界の若手音楽家を育てる国際教育音楽祭「PMF」(札幌市)に参加予定でしたが、健康上の理由で来日を見合わせていました。
THE CLASSICチャンネルでは、マゼール氏が遺した数々の名演を紹介、偉大なる巨匠を偲びます。
「ニューディスク・ナビ」 8月20日(水)・22日(金)18:00~24:00
・ラヴェル&ムソルグスキー:ボレロ~ラヴェル管弦楽曲集
・マーラー:交響曲第4番~第6番
・ブルックナー:交響曲第7番ホ長調(ノーヴァク版)
・ブルックナー:交響曲第8番ハ短調(ノーヴァク版)
・ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集
「WORLD LIVE SELECTION」 9月20日(土)22:00~24:00
ロリン・マゼール指揮ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
・シベリウス/悲しきワルツOp44/1
・シューマン/交響曲第4番ニ短調Op120
・R.シュトラウス/アルプス交響曲Op64
(2014年2月28日ウィーン、ムジークフェライン大ホールでのライヴ録音)