THE AUDIO【Premium】
麻倉怜士の今月の感動ソフト
(翌週以降リピート)
オーディオ・ビジュアル評論家・麻倉怜士は、何に注目し何に感動したのか?毎月さまざまな切り口から感動ソフトをご紹介します。
10月/情家みえ「エトレーン」新作SACDを聴く
今月は私のレーベル、ウルトラアートレコードをご紹介させていただきます!UAレコードでは8月に情家みえ「エトレーン」のSACDをリリースしました。このタイトルはこれまでCD、アナログ・レコード、DSDで発売されていますが、もとはデジタル/アナログの異なるプロセスで録音しており、今回は2019年に発売されたLP用アナログ音源をSACDにしました。番組では改めてこれまでのCD、LP、そして今回のSACDを聴き比べます。ウルトラアートレコードは2017年設立、オーディオ評論家でエンジニアの潮晴男さんと私が共同プロデュースしています。私の魂胆は、自分で作り、素性の知れた音源をリファレンスにして自分のオーディオ・システムをチェックしたいという、極めてプライベートな理由なんですが(笑)。
ちなみに8月の香港オーディオ・ショウではこのSACDが大人気で、あっという間に200枚が完売しました。番組と同じようにメディアの聴き比べをして、高い評価をいただきましたがこういうオーディオ的な聴き比べができるのがディスクの愉しみといえます。ウルトラアートレコードはこれからもディスクにこだわりながら、デジタル、アナログ両方で最高の音を追求していくつもりです(麻倉)[1日放送 再=8日・15日・22日・29日]
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※オンエア曲リストは放送後2週間を経過すると削除されます。ご了承ください。
【世界初!MQAデブラー放送 麻倉氏による解説】
125周年を迎えたドイツ・グラモフォン。アナログ期の音源から22曲を厳選し、2枚組シングルレイヤー「SACDで聴くドイツ・グラモフォン名録音集」として発売されました。これが実に素晴らしい!
ドイツ・グラモフォンは1898年、円盤レコ―ドを発明したエミール・ベルリナーがハノーバーに建てた工場からスタートしました。もともとは英グラモフォンの子会社でしたが、第1次世界大戦で敵国資産として没収、ドイツ・グラモフォンとなります。以来、DGはメディア(記録媒体)を通じてクラシック音楽の普及に図り知れない貢献をしてきました。再生メディアはSPに始まり、モノラルLP、ステレオLP、CD、SACD、ハイレゾ、ダウンロード、配信・・・と変化を続けていますがDGのクラシック録音のメッカとしての地位は、いつの時代でも不動です。
そのすごさは常に時代の先端をいく技術革新を行いつつ、世界の名演奏家を専属として招き入れ、常に最高の演奏をパッケージ化していること。かつて音楽は、そこで聴く人だけのものでしたが、メディアができたおかげで名演奏をいつでも、どこでも楽しめます。このSACDに収録されているのはヨッフム、カルロス・クライバー、ムラヴィンスキー、小澤征爾、カラヤン、ウィーン・フィル、ベルリン・フィル、バイエルン放送響、ケンプ、アルゲリッチ、フルニエら。とにかく綺羅星のような指揮者、オーケストラ、アーティストが並びます。まるで世界遺産と言わんばかりのクラシックの世紀の名録音を聴きまくりました。(麻倉怜士)[3日放送 再=10日・17日・24日]
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【世界初!MQAデブラー放送 麻倉氏による解説】
今月は、私が感動した「本」をご紹介します。音楽本ジャンルでベスト・セラーを続けている『ウィーン・フィルの哲学〜至高の楽団はなぜ経営母体を持たないのか』。ウィーン・フィルに密着取材してこの本を書いた渋谷ゆう子さんをお迎えし、ウィーンフィルの魅力の秘密を探ります。そしてウィーン・フィルのニュー・イヤー・コンサートを一気に聴き比べ!このコンサートはオケも会場も同じ、お客さんも演奏曲も毎年ほぼ同じなので、純粋に指揮者の聴き比べができるという訳です。
選んだのはカラヤン、アーノンクール、マゼール、メータ、ヤンソンス、ドゥダメル、ティーレマン、メスト、ムーティ コロナ禍の無観客演奏も含め、計11パターン。渋谷さんが目撃した舞台裏をまじえながら聴く、8人の指揮者11年分の「美しき青きドナウ」は圧巻です!(麻倉怜士)[2日放送 再=13日・20日・27日]
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※オンエア曲リストは放送後2週間を経過すると削除されます。ご了承ください。
【世界初!MQAデブラー放送 麻倉氏による解説】